指栞(ゆびしおり)

前にも書いたかも知れないけど。

その後。

 子供は無事卒業できた。一時は進級が危ぶまれていたので本当によかったと思う。卒業式には出なかった。最後まで学校が肌に合わなかったみたいだけどまあそれは仕方ない。合格発表はまだひとつ残っている。
 先月六人体験学習をした生徒さんたちは結局四人が入ってくれることになって四勝二敗。昨日また電話がかかってきて今日もう一人体験学習をする。この時期塾に入るなんてちょっと勇気がいるんじゃないかと思うけど感染予防のために講じている対策を印刷して窓に貼ったのが功を奏しているのかも知れない。換気が悪いこと、人々が集まること、近距離で会話することが感染しやすい環境の要因であることがわかってきたようだ。逆に言えばそれらを避ければリスクをある程度軽減できるということのように思われる。幸い教室の二方にある窓を開ければ風が通るし、もともと大した塾じゃないので集まる人数もたかが知れてるし、生徒さんたちの私語を禁じてホワイトボードに向かって解説をすれば近距離での会話も防げる。手洗いとアルコール消毒は両方は不要ということなのでアルコールが限られているので生徒さんには手洗いを励行してもらう。正しく恐れる、という表現はどこか賢(さか)しらで嫌いなんだけどわかったことをもとにできる限り的確な措置を講ずることは誰にでもできると思う。
 朝起きてつくってもらった朝食を食べてからお昼までの間に、小一時間かけてその日の買い物に行く以外は寝転がってテレビを見たりスマホをいじったりしてるんだけど最近それにも飽きてきた。年度替わり前はいろいろ忙しいので午前中から塾で資料をつくったり保護者向けの手紙を書いたりし始めた。すると学校がお休みになってしまったので小学生を対象に午前中塾に自習しに来ていいことにしたら助かるお母さんとかいるかも知れないと思った。メールの一斉送信で告知すると何人かが希望してくれて今日から朝の自習が始まった。質問は受け付けるけど学習課題はそれぞれに用意してもらう。実は塾で結構面倒なのはその日の授業での課題を用意することでその部分を各自にまかせてしまえばこちらのやることはほとんどない。生徒さんは勉強している、お母さんは手が空く、僕はこんな風にブログなんか書いている、ときどき質問に答える。同時に中学生向けの春期講習もやっちゃえばこちらはなにがしかの収入になるので(前述の小学生は無料。)印刷物にして募集を始めた。ひとりでも来てくれればわずかながら臨時収入になる。こちらもお母さん的には楽ができるのでもしかしたら結構来てくれるんじゃないかと期待している。

現状。

 子供の最後の入試はまだ終わっていない。東京は今日から小、中、高が休校になった。塾では新型コロナウィルスへの感染リスクを下げるためのいくつかの対策を立てて保護者の方々に周知した。その結果今日現在特に欠席を希望する生徒さんはいなかった。よく行くスーパーの棚からはマスクやアルコール系の消毒液、トイレットペーパーやティッシュペーパーが消えた。インスタントラーメンもまったく無いしカップ麺や種類によっては冷凍食品もかなり品薄だ。お米も価格帯の低いものから無くなっている。愚かなことだと思う。僕は正直に言って日本人の民度というものがこれほど低いとは考えていなかった。もちろん全部が全部そうだとは思わないけど一部とは言えそういう人がいることに心から失望している。デマに流される愚かさ以上に醜いのは自分さえよければいいという身勝手さだ。自分がそういうことをすれば本当に必要としている人に必要なものが行き渡らないということに気づけない想像力の欠如だ。と言うか気づいていてやってるんだろうか。だとしたら尚悪い。紙おむつと生理用品が残ってるところを見ると年寄りの仕業なんじゃないかと邪推される。でもそのふたつが残っているのは本当に不幸中の幸いだ。こういう形で怒りを表明することは我ながら珍しいと思うけど今回は言いたいことを言っておく。
 今日は都立高入試の発表日で塾からも合格者が出た。おめでとうございます。すごくよかった。

これからどうなる。

 子供は明治大学と滑り止めの大学の両方に落ちてしまった。残るは早稲田大学のふた学部だけどまあ順当に考えて受かってるはずはないと思われる。これからまだ後期日程というのがあって日本大学を受けたいと言う。やれるだけのことをやったらいいと思う。
 落ちたことがわかった夜は大変落ち込んで泣いていた。僕自身は浪人覚悟の高三だったので全部落ちてもそれほどショックではなかったしそれより予備校のために東京で暮らせる喜びの方がずっと大きかった覚えがある。だから大丈夫だからとにかく前を向いて行けと言い聞かせた。翌日の午後子供は高校の担任の先生を訪ねに行った。去年の夏休みに三者面談で僕も会った先生でとても熱心で生徒思いの方だ。それで話したら随分落ち着いたらしい。浪人するにしてもどこかひとつ受かっておくのとどこも受からないのとでは大きな差があるので後期日程でどこか受けた方がいいと勧めて下さったのもその先生だった。子供は高校に対してはかなりの不満があるようで受験のサポートをするどころかなんなら邪魔になると思っているようだけどこの担任の先生とめぐり会えたのは大変よかったと思う。子供もそれには同意している。
 話は脱線するけど高校なんて受験のためにはなんの役にも立たないと僕も思う。さすがに邪魔はされなかったけど役に立つことなんて何一つしてくれなかった。その授業は受験のレベルには明らかに達していないしだから高三にもなるとほとんどの生徒が授業中に隠れて参考書を解いていた。もちろん僕もそうだった。結構な進学校だったけど優秀なのは教師ではなく生徒だった。優秀な生徒は教師なんて頼らずに自分の力で成績を上げることができる。進学校進学校であり続けることができるのは毎年そうした生徒を集めてるからであって教師の成果ではない。少なくともうちの高校はそう考えるしかなかった。
 それはさておき子供は浪人を視野に入れつつ日大の受験に備えることになった。私見では日大も子供にとっては相当荷が重いと思うんだけど最初にも書いたようにやれるだけのことをやった方がいいと思って見ている。これからどうなるかはもうしばらくわからない。

順番に発熱。

 子供がかかった溶連菌はでも抗生剤が効いてほんの二、三日で症状がなくなり受験には影響しなかった。次が僕で熱は下がったけどまだ本調子じゃない。と思ったら今日は家人が熱を出してかかりつけの医者(なぜかいつも空いていて待ち時間がほとんどないので大変助かっている。)を受診。インフルエンザではなくただの風邪との診断で今は薬で熱は下がったものの何日かは静かにしてなければならないだろう。受験生とそれを支える母親ということでふたりとも相当疲れてるんじゃないかと思う。でもそれも今日で終わった。国公立を受けない子供は三大学計六学部の私立大受験が終了。とりあえず肩の荷が下りた形だ。家人も今日で終わりということで張り詰めていた気持ちが急に楽になってこれまでの疲れが出たんじゃないだろうか。だとしたら本当にゆっくり休んで欲しいと思う。

六人の体験学習が終わる。

 きつめにカウントすると二勝二敗二分け。その場で塾に入ることを決めた人がふたり、その後なんの連絡もない人がふたり、相談して決めると持ち帰った人がふたり。つまり最低だと二勝、最高ならまだ六勝の可能性もないではない。六人入ってもらえると受験生が抜ける穴を埋めた上におつりが来る。なんとかそうならないかなあ。家人に生活費を負担してもらうのは正直相当後ろめたいから。
 昨日の朝からのどが痛くて微熱が続いている。夕方病院に行くと扁桃炎ということで薬が出たので飲んだけど今朝は前日に倍する痛みで目覚めた。時間帯によっては寒気もする。熱を測ると7度台前半だから大して高くないんだけどそれなりのダメージがある。この状況でクルーズ船のニュースをテレビで観ると本当に人ごとではなく感じられる。んだけど実際はもっとずっと大変なんだろうな。さっきダメージと書いたけどそれほど熱が高くなければ寒気がするのもなんだか体がふわふわしてるのもそれほど悪くない。快適とまでは言わないけど少なくとも嫌いではない。子供の頃は体が弱くて肺炎と気管支炎をそれぞれ二回ずつやった。天井の照明を見つめながらあのくるくる回ってる星を取ってと親に頼んだという逸話が残っている。41度の熱が出たときだそうだ。こういうのは本人より親の方がつらいということが今ならわかる。大学に入って卒業したこと、結婚したこと、孫の顔を見せられたことで自分では充分孝行息子だと思ってるが、子細に収支をつければかなりの親不孝者なのかも知れない。少なくとも家人はそう思ってるようだ。と、こういうどうでもいいことをつらつら書いてるというのも熱の功罪かも知れない。
 午前中はいつもなら家人と一緒にその日の分の買い物に行くんだけどそういう訳で家人がひとりで行くことになり僕は前述のようにクルーズ船の番組を観てたらかなり本格的に気分が落ち込んできたのでデッキのスイッチを入れて何話かだけ録画して取ってある「からかい上手の高木さん 2」を観た。詳細は省くけど「お悩み」というエピソードで西片君が無意識に高木さんに向けている関心に気づいて心を打たれる高木さんの姿がものすごく健気で気がつくと涙がこぼれていた。傑作だと思うけど僕もかなり弱まってるのかも知れない。
 子供の話をするのを忘れていた。昨日から四日連続で私立大の入試に通っている。僕もなん日か連続で入試を受けたことがあるけど四日連続はそれなりにハードだろうなと思う。いろいろ悩みとかあるみたいなのでたまに話をすると今は大変だけどでも、このうちに生まれて来てよかったと言う。家人と僕にとってこれ以上の言葉はないんじゃないかと思う。

結構疲れる。

 一月の末から受験生のために日曜もほんの数時間だけど授業をしているせいと昨日の体験学習のせいで結構疲れた。大体体験学習というのは保護者も参観することが多くて緊張するし、普段の授業と違って短時間に効率よく理解してもらう必要があるんだけどなにしろその日初めて会った生徒なのでどのくらいの理解度があるか見極めが難しく、つまりずっと手探りで授業していて終わってみるとものすごく気疲れしていることが多い。もちろん期待と不安の振れ幅が大きいということもある。失敗したら入ってもらえないというプレッシャーもある。そりゃ気疲れもするはずだ。それが明日と、来週にも二回予定されていて幸せのためには避けて通れない道とは言え幾分気が重い。でもまあぜいたく言っちゃいけないね。がんばれ。

ついに生活費がショート。

 結婚以来、月々の生活費(光熱費、水道代などの固定費は除くので食費とか被服費とかを合計したもの)は家人に毎月渡してたんだけど、今月はついにそれがショートすることになった。どうやりくりしてもいつもの月の三分の二にしかならない。これまでそういうときは、家人が原稿料のうちから生活費に回して欲しいと言って渡してくれたお金で補充したり前にも書いた通り実家から借りたりしてたんだけどいちばん最近の家人の原稿料については彼女は全額渡すと言ってくれたんだけど一部を子供の大学受験の受験料に当てて欲しかったので(これは現状僕の力ではどうすることもできない。)受け取らなかった。その代わり生活費がショートしたときは助けて欲しいと言ってあるので今月足りない分は家人に補充してもらうことになる。で僕は何をすべきかと言えば本来なら即刻バイトを探して足りない分を稼がなければならない訳だ。
 ところが今日体験学習に来てくれた生徒さんふたりが即決で入ってくれることになり、その最中に電話が鳴って中学生の保護者の人だったんだけど今週中に体験学習に来たいと言う。この前書いた通りあとふたり体験学習が予定されているし入試が終わる二月いっぱいで辞めると思っていた中学三年生のうちのひとりが三月も通って高校の準備をして欲しいと言ってもいる。半年間ひとりも来なかった入塾希望者が一ヶ月ちょいで五人。初詣に行ったときひいたおみくじが吉で、仕事運が上がり金運も上がるとあって本当にそうだとどんなにいいだろうと思ってたんだけどなんだか当たってる気がする。とりあえず一連の体験学習が終わるまでバイト探しは中止。

一日で辞めてしまう。

 先週の火曜日初めてバイトに行って翌日はお休みでその次の日に電話して辞めてしまった。理由は作業が細かすぎることがひとつ、それから時間に追われることがひとつ。この年になってそんなにせわしないことはもうしたくない。それくらいなら掃除のバイトの方がまだましだ。電話に出た店長は驚いていたけど理由をはっきり説明して納得してもらった。僕には合わない。さてまた一からバイト探しだ。
 と思ってたらここ一ヶ月でぱたぱたと四人、塾の方に体験学習の申し込みがあった。いずれも小学生で二月に入ると相次いで体験学習を受けにやって来ることになっている。四人のうちひとりは電話による申し込みだったが残る三人はスマホ用サイトからcgiプログラムを介しての申し込みだった。七月にひとり中学生が入って以来半年にわたってひとりも入塾がなく正直もはやこれまでかと思うこともあった。それが九月に急遽設置したスマホ用のサイトが四ヶ月で効果を上げ始めたことになる。いやあ、スマホ用サイト恐るべし。小さなお店の経営者の方は、面倒でもこれは持つべきだと思います。

行ってみることにした。

 この前面接に行ったバイト先から中一日で返事が来て採用ということになった。仕事の内容とか就業時間とか時給とか考え合わせてちょっと迷ったんだけどとりあえず行ってみることに決めた。なんと言っても近いことと前にも書いた通り環境がすばらしいことが大きな魅力だ。高く立派な門を抜けてイチョウ並木を歩いて行くと木々に囲まれた古い建物群の奥にその職場は建っている。一階はショップで二階は食堂。どちらに配属されるかはまだ決まってない。
 そのバイト先を含む施設全体はそこに属さない人にはなかなか入れないしまた入る必要もないところで僕は今度の面接までに二度しか門をくぐったことがなかった。一度目は初めてできた彼女ともう三十年以上前に。(そのときは、後年その近くに住むことになるなんてもちろん想像すらしてなかった。)二度目はまだ小さかった子供のためにある用事があって。そういう意味では自分とは基本的に無関係ながら妙なつながりを持つ場所と言えば言えるかも知れない。すぐそばにはバス停がありそれがうちから最も近いバス停なこともあってその高い門の前はよく通る。個人的に桜も好きだけど紅葉の方がもっと好きなので毎年イチョウが色づくのを楽しみにしている。去年はなんだか紅葉のピークが例年より遅かった気がした。暖冬の予兆だったんだろうか。今年の初冬は紅葉真っ盛りのイチョウ並木の下を白い息を吐きながら歩けるかも知れない。それまでバイトが続くかどうかわからないけど今から心待ちにしている。

また面接。

 またアポを取ってバイトの面接に行って来た。似たような仕事の面接のときに使った履歴書を少しだけ手直しして持って行った。条件によると週に三日7時間ずつ働けば月にかなりの収入になるはずでそれを当てにしていた。また日曜は時給が30%以上上がるということだったので多少きつくても日曜も働く気でいた。ところがいずれも見込み違いだった。まず一日の実働はもっとずっと短いことがわかった。7時間というのは繁忙期に限られた残業まで含めての労働時間らしかった。それから同じ系列店でところによっては確かに日曜の時給は高いんだけどここは日曜が休みとのことだった。これではたとえ週五日働いたとしても当初期待していた収入に満たない。仕事の内容もなんだか求人情報に記載されていたものとはズレがあるし。うちからすごく近いしなんて言うかお店だけど対象となる客層を考えるとクレームとかすごく少なそうだし何より環境がすばらしくて通うのが楽しくなりそうなところではあるんだけど。週末までに採用か不採用か知らせて来ると言うんだけどどうしようか迷っている。まあ不採用なら話はそこで終わりな訳だけど。そこより30%近く時給が高くて週に三日行けばそこより高い収入になるバイト先も一応視野に入れている。ただちょっと遠いんだよな。なかなか難しいなあ。

今宮純さんが亡くなった。

 F1ジャーナリストの今宮純さんが亡くなった。アイルトン・セナが亡くなったとき、こういうことがあってもモータースポーツというのは進んで来たしこれからも進んで行くんだというようなことを声を詰まらせながらおっしゃっていたのが今でも目に浮かぶ。もう二十年以上彼の解説を耳にしていなかったけどとても感じのいい人だったことを覚えている。ご冥福をお祈りします。

クルーネックセーターを買う。

 初めてクルーネックセーターを買ったのは二十代の初めでニューヨーカーのちょうど紅葉したイチョウの葉のような色合いのものだった。これは大変気に入ってヒジのところがすり切れるまで着ていた。それを着ているときの写真がたまたま残っているんだけどチャーコールグレーのフラノのズボンをはき青いボタンダウンシャツの上にそのセーターを着ている。でもその後クルーネックセーターを買った記憶が無い。どうしてかはわからない。一時期は毎年のようにセーターを新調していたけどその都度チルデンセーターとかケーブル編みとか前とは異なるセーターばかり買ってた気がする。そして何年か前からはセーターそのものを一切身につけなくなった。気候が冬でもそこそこ暖かいことと静電気が気になることが理由なんじゃないかと思う。それがこの前無印良品でクルーネックセーターを見つけてすごく安かったので買って来た。色は濃いめのえんじで何枚か持ってるお気に入りのネイビーのギンガムチェックボタンダウンに合いそうだった。家に帰ってすぐに着てみるとシャツ越しに懐かしいその柔らかな風合いが伝わって来た。それは思いがけないほどリアルに感じられ、ああ、本当に久しぶりの感触だなとしみじみ思った。自分では色とかデザインとかに比べて着心地というのにはあまりこだわりを持たないつもりで来たけどクルーネックセーターにはクルーネックセーターにしかない独特の着心地があった。たぶん他のアイテムにもそのアイテム独自の着心地というのがあるんだろう。今さらながらだけど気づけてよかったと思う。これからはそんなことにも関心を向けて暮らして行きたい。

ちょっとかわいそうな気もする。

 子供のことがあって大学の入学金と授業料の補助について調べてみると本来なら去年の7月までに申し込んでおかなければならなかったことがわかった。でも大学に入ってからでも申請できるらしいのでうちにはそんなお金は全然無いからとりあえず入学時のかかりは実家からでも借りることにして申請が通って補助金が下りたらすぐに返そうかと考えている。それはそれとして補助を受け続けるためには成績が安定していなければならずということはある程度まじめに勉強することが前提となる。うちの子は僕とは違って大学で勉強したいことがいろいろあるみたいなので特に心配はしてないけど大学独特のあの何をしてもいいしなんにもしなくてもいいという野放図に近い自由な感じを満喫できなさそうでちょっとかわいそうな気もしている。僕なんか大学なんてまるで行かずにずっと部屋で本を読んだりお気に入りの喫茶店に何時間も入り浸ったりアパートに子供たちを集めて週に五日も塾をやって荒稼ぎしたり新宿にあったちょっと雰囲気のいいバーの常連になったりして単位不足で二年も留年してその間に受かった誰でも知ってる有名な企業から内定取り消しを食らったりしていた。本当にいい気なもんだったけどそのおかげでずっと貧乏暮らしなので割に後悔している。そう考えると補助のために成績のことを気にしなければならない子供はむしろ道を踏み外さなくていいんだろうか。ところで大学時代の話をすると家人からお父様からよくバットで殴り殺されなかったわねと言われる。そうでありながらさらに実家から借金しようと思ってるんだから我ながら大したもんだ。

よいお年をお迎え下さい。

 紅白歌合戦が始まりました。個人的には10時からの「孤独のグルメスペシャル」を楽しみにしています。という感じで今年も暮れて行きます。今年もお世話になりました。来年もどうぞよろしくお願い申し上げます。皆さま、どうぞよいお年をお迎え下さい。

腰痛。

 今まであまり経験がなかったことなんだけどある朝起きたらなんだか腰が痛い。横になってると大丈夫なんだけど立ち上がるときや座るときなど体をある角度で曲げると痛む。塾でも座ってると痛いのでずっと立ったままでいた。湿布を貼るとかぶれることが多いので薬剤を塗るタイプの痛み止めを使ってみたけどあまり効果がない。それでも歩けるのは歩けるので日曜日には家族でクリスマスディナー替わりの食事に出かけた。ところがそれで長い時間うろうろしたのがよくなかったみたいで翌日は歩くだけでときどき息が止まりそうなほどの痛みが走るようになってしまった。生徒さんたちが冬休みに入ると午前中も授業があるのでそれまでにはなんとかしたいと思って近くの整形外科を受診した。レントゲンを撮ってもらうと老化の兆候は見えるけど骨には異常がなく触診では神経痛でもないので筋肉の痛みだろうということで湿布が処方された。こんなの効くのかなと半信半疑だったけど貼り始めて三日目の今日かなり症状がよくなった。腰痛でいちばん困ったのはひげが剃れないことだった。微妙に前屈みになるのが難しいからで歯磨きの後のうがいは短時間だからなんとかなるもののひげを剃るのと洗い流すのには一定の時間が必要でそれはとても難しい作業となった。だから一週間近く剃らないままにしていたら結構伸びてそれもほとんどが白髪になっているので一気に老け込んだ見かけになった。まあ実際に老け込んでるんだから文句のつけようもないんだけどそれが今日は症状が軽くなったせいで久しぶりに剃ることができた。ひげ剃った顔久しぶりねと家人が言う。