指栞(ゆびしおり)

前にも書いたかも知れないけど。

2011-04-01から1ヶ月間の記事一覧

邪悪な世界。

カズオ・イシグロ著 入江真佐子訳 「わたしたちが孤児だったころ」 未確認だけどこれは「わたしを離さないで」ばかりか「充たされざる者」と比べても前の作品になるんじゃないかと思う。語り手の生は「孤児」という言葉によって異化されているがそれは「わた…

完全な門外漢なので何も言ったことにならないだろう。

内田樹著 「映画の構造分析―ハリウッド映画で学べる現代思想」 学生の頃ニューアカデミズムが流行った。浅田彰さんの「逃走論―スキゾ・キッズの冒険」で確か狭義の構造主義はきちんとわかる、みたいに紹介されていた故丸山圭三郎さんの「ソシュールの思想」…

変?

三週間くらい前から、これを撮ってる人が多かったので今日撮ってみた。 おぢさんとしてはあまり興味無いけど、でもそれほどひどいコーディネートでもないと思う、と言ったら家人が絶句した。

読みづらい。

万城目学著 「プリンセス・トヨトミ」 おもしろくなかった。何しろ激しく読みづらい。「鴨川ホルモー」と「ホルモー六景」を読んだとき勘でこの著者は短編に向いてるんじゃないかと書いた憶えがあるけど短編に向いてるんじゃなくて長編には向いていないとい…

それはしてません。

家人のママ仲間にアイドル好きの人がいるんだけどある男性アイドルと女性タレントの密会がスクープされたのに触れて、鍋物の鍋から彼女が彼の器に取り分けているところが写ってるんだってと家人に言ったそうだ。これに対して家人は女の子に鍋物の取り分けを…

最近知った。

Moumoonの「Sunshine Girl」。仕事中かけているラジオで聴いてすごく気に入った。僕が知ったのはつい最近のことだけどリリースは昨年の夏前みたい。アルバム「15 Doors」を今日家人が借りてきてくれたんだけどこの曲だけを繰り返し聴いている。 ヒットチャー…

スパゲティー本。

森見登見彦著 「恋愛の技術」 村上春樹さんの古いエッセイでスパゲティー本とはスパゲティーをゆでている間も手放せないほどおもしろい本、というようなことが書いてあったと思うんだけどこの「恋文の技術」は正に僕にとってそういう本だった。もっとも結婚…

カズオ・イシグロがちょっとだけ見つかる。

昨夜のNHK教育テレビのETV特集は「カズオ・イシグロをさがして」ということで最近読み始めたばかりだけどとりあえず全部読もうと思うほど気に入った作家なのですごく楽しみに見た。まあ内容としてはもっと作者のコメントを聞かせてよという不満はあったけど…

蝋石を買いに。

最近では道路に落書きする子供とかあまり見かけないし見かけたとしてもそれは決して良いことではないと思うんだけど僕なんかが小さかった頃は道路に落書きする子供というのが結構いた。僕が生まれ育ったのはいなかだったし交通量だって今よりずっと少なかっ…

そうでもないのかな。

「王様のブランチ」の新作映画紹介のコーナーを子供と見ていた。まえだまえだのふたりが出て来る「奇跡」という作品を子供が観たいと言うので、パパはやだな泣きそうだからと答えると、ちょっと強めの口調で、泣くのがやなの?と尋ねる。泣くのがいやかと言…

冗長という手法。

カズオ・イシグロ著 古賀林幸訳 「充たされざる者」 ハヤカワepi文庫で多少文字が大きく行間が広めにとってあるにしても九百ページ超はやっぱり長い小説ということになると思う。しかもいわゆるリアリズムでは書かれていない。「わたしを離さないで」の設定…

禁煙の終わり。

結局ほとんど禁煙しなかった。部下が出張先から電話をくれて「マイルドセブン、全然売ってますよ。」と言うので買って来てもらったからだ。その後主要銘柄に関しては出荷が再開されると聞いたので買って来てもらった数箱を吸い切る前には入手可能になるかも…

ご報告とお礼。

今日で千エントリ目となりました。いつもご覧いただいている皆さまのおかげです。どうもありがとうございます。 ここのところ千エントリを目指してほぼ毎日更新して来ましたけど、達成して気が抜けて休みがちになったりしたらごめんなさい。 これからもどう…

渋谷で立ち食いピザ。

家人が久しぶりに外回りについて来て、渋谷のCONAという店で立ち食いのピザを昼食に食べた。 http://r.gnavi.co.jp/e192500/ 立ち食いでひとり五百円というのでシェーキーズのランチみたいにピースに分けられたピザを食べるんだと思っていたんだけど、そうで…

文学なんて知らない。

橋本治著 「「三島由紀夫」とはなにものだったのか」 最近外回りの途中で渋谷のブックオフに行くようになった。さして回り道をしなくて済むところに一軒見つけて以来のことだ。長居はしない。文庫版のカズオ・イシグロの作品があればいいなと思って毎回探す…

お花見。

子供が幼稚園に上がる前は休みを取って井の頭公園にお花見に行っていた。うちからは結構遠いけどボートに乗って池の水面から見る桜が好きだったからだ。幼稚園に上がると家人と子供は春休みと夏休みに帰省するようになった。春休みに一週間ほど帰省するとち…

やはり疲れているみたいだ。

今週は特に仕事が忙しい訳でもなかったのに月曜日から疲れていた。暗く考え過ぎだと家人が言う通りいろんなことを深刻に考えて考えて考えているせいなんじゃないかと思う。今日は10時半頃まだ寝ているところへ家人がやって来てリラックマの期間限定のパンケ…

たばこの買い置きが無くなる。

たばこが手に入らなくなりそうだと聞いたときもさして大変なことには感じられなかった。たとえば水とかお米とかそういうのが手に入らなくなるのに比べたらまるで大したことじゃない。それで安閑としていたらついにコンビニでも駅の売店でも自分の吸っている…

子供が泣く。

昨夜お風呂から上がってきた子供の表情がさえないので、どうしたのかと尋ねてみた。担任の先生が初めて男の先生になったことは昼間聞いていたけどどうやら恐い先生だという噂があるらしくそれが不安なのと、もうひとつ今学年からクラブ活動が始まるに当たり…

これがその話か。

西村賢太著 「暗渠の宿」 風俗の女に入れあげた挙げ句金をだまし取られるいきさつはこれまで読んだ作品にも何度か軽く触れられていたが、それを詳細に語る一編と、もう一遍の表題作は「滝野川のひと」もの。前者はなるほどこれがその話か、これを書かない訳…

家人と子供が帰って来た。

昨日家人と子供が帰省先から帰って来た。家人は飛行機に酔ってしまって具合が悪そうで子供も随分と疲れた様子で早々に寝てしまった。ひとりの居間で積んであった捨てる予定のコミックを読みながら隣の部屋で眠るふたりを久しぶりに意識した。この生活が壊れ…

滝野川のひと。

西村賢太著 「どうで死ぬ身の一踊り」 「二度とはゆけぬ町の地図」 「小銭をかぞえる」収録の二作に登場する、語り手と同棲している女が上記二冊の本にも登場する。ふたりが同棲していたのが滝野川というところらしいので、仮に滝野川のひとと呼んでみる。語…

ちょっと掃除。

このままなら、ということは福島第一原発によほどのことが起きなければということだけど、つか、すでによほどのことは起きてしまってる気もするけど、とにかく都内の放射線レベルが今のような感じで漸減しているなら明日家人と子供が帰省先から帰って来る。…

よくわからない。

橋本治著 「勉強ができなくても恥ずかしくない」 橋本さんの自伝的小説ということで本当はもっと幼い、十代くらいの人たちに向けて書かれている。実際、もう少し経ったら子供に読ませたい気がしきりとした。主人公のケンタくんがあるきっかけから本を読むよ…

気分が暗い。

ごまかしごまかしやって来たけどやっぱり気分が暗い。心配なこと、気がかりなこと、いやなことがたくさんある。こういうときこそ物語かも知れない。何かおもしろい本を読もう。でも今週は西村賢太さんの文庫を手に入るだけ全部買って来てしまったんだった。…