指栞(ゆびしおり)

前にも書いたかも知れないけど。

都立と国立の願書受け付け。

昨日今日と相次いで都立と国立の幼稚園の願書(正確には言い方が違うかも知れないけど。)の受け付けがあった。昨日の都立は受け付け開始から45分くらい後に行ったのだけど、大勢のお父さんお母さんが並んでいて30分くらい待たされた。みんなおとなしく園庭に列をつくって待っている。特にお母さんは勝負服を身につけた人が多い。僕も仕事の途中だったので一応上着は着ていたけど、願書の受け付けにそんなきちんとした格好をして行く必要があるのかねえ、という気がした。それが違和感として残った。それから並んでいる人たちの誰ひとりとして暇つぶしをせず黙って立っている。子供を連れた親が自分だけ暇つぶしする訳にも行かないだろうけど、ひとりで来ている人は何かやることがないんだろうか。僕はおかげで文庫本が結構読めた。
今日の国立の願書受付は親御さんの服装が輪をかけて念入りだった。僕はよれよれのダンガリーシャツにチノパンだったのだけど浮いてしまうほどの念の入りようだ。正直よくわかんない。これは僕の方が非常識なのだろうか。願書を改めて見てみたけど提出者の服装をチェックする項目はなかった。だからおそらく合格するかどうかと服装とは何の関係もないと思われる。だいいち抽選なんだよ。なのにそれほど気合いを入れるのはなぜだろうか。子供の将来に対する気合いの入り方が服装に象徴されているのかも知れない。せっかく買った服なのだから機会がある毎に着ずにはいられないのかも知れない。「お受験」にまつわるアナウンスに深入りし過ぎているのかも知れない。あるいは何か呪術的な意味合いが込められているのかも知れない。どれひとつとっても、僕とは無関係だ。子供の将来に対してはむしろ気合いを抜くことの方が大切な気がするし、一張羅があったら楽しいことに着て行きたいし、いわゆる「お受験」にはあまり関心がないし、こういう形の呪術的な行為はナンセンスだと思っている。
万が一合格したとして、こういう人たちが大部分という環境で子供はいいとしても僕はうまくやって行けるだろうか。正直言ってあまり自信がない。実は僕は家人も会社の同僚も一致して認めるほど口が悪いのだ。父兄会などで頭に来たら何を言い出すかわかったものではない。まあ抽選に受かったらの話だけど。