指栞(ゆびしおり)

前にも書いたかも知れないけど。

エピソード3。

スターウォーズの最新作「シスの復讐」をDVDを借りて見た。退屈した子供がぎゃあぎゃあ騒ぎ出しそれを宥めたり叱ったりしながらだったので例によってそれほどのめりこめなかったけど、おおよそのところは理解できた。それでまあちょっとがっかりしたと言うか、やっぱりそうだったかと言うか、そんな感じだった。前にも書いたけどエピソード6のラストでのダース・ベイダーの変心が僕には納得行かず、同じように唐突な変心だったらやだなと思っていたのがまんまとその通りで引いた。
それと民主主義イコール善みたいな考え方も今更ながらどうかと思った。成り行きから言って「ジェダイ」というなんかよくわからないエリート集団の胡散臭さみたいなものを暴き出し、その位置付けを相対化させることもできたと思うし、そうすればもうちょっと深みが出たような気がするけど(たとえばヨーダやオビ・ワンが自己の存在意義を疑うとか。)、別にそういう気はないようだった。仕方ない。
フォースの暗黒面というのも消化不良のように思う。これがしっかり描けてアナキンがそれに取り込まれる過程に説得力が持たせられればそれだけでこの作品はつくる意味があった。それに失敗すればつくる意味はない。だからつくる意味はなかったことになる。でもそんなことを言っても仕方ないような気もする。何を言ったところで仕方ないような映画というのは別にこれに限らずいくらでもある。
それにしてもスターウォーズにせよファイナル・ファンタジーにせよ宮崎アニメにせよ、どうしてこう映像ばかりが素晴らしくて物語がひどいのだろう。ついでにスピルバーグを加えてもいいんだけど。