指栞(ゆびしおり)

前にも書いたかも知れないけど。

ストロング・リラックス。

丸の内オアゾの三周年記念企画の末端で行われるイベントの準備が終わった。今日が初日で午前中挨拶に行った。例年より商品量が少なめな気がして会場を埋められないのではないかと危惧していたが、ほぼぴったりだったようでとりあえず肩の荷が下りた。得意先の担当の方にも満足していただけたようだ。
会場を辞して動輪の広場近くにある喫煙所に入り煙草を一本吸った。久しぶりにものすごくリラックスした気分なのに気づいた。数週間かけて準備した仕事は成果はともあれ今のところはうまく行っている。子供と家人は幼稚園の園庭に遊びに行っている。やらなければならないことは何もない。少しの時間ならどこへ行っても構わないし何をしても構わない。どこへも行かなくても何もしなくても構わない。すごく自由でのんびりした時間が思いがけずやって来ていた。シングルモルトのグラスがあれば最高だがアルコールで濁らせることすらもったいないような澄んだ時間だ。
帰途につくとすぐにその気分も失われてしまったが感触みたいなものが今もまだ体に残っている。ストロング・リラックス。坂本龍一さんのその曲は、曲もタイトルもいい。