指栞(ゆびしおり)

前にも書いたかも知れないけど。

バーコードリーダーハザード。

会社で使っていた二機のバーコードリーダーのうちの片方が壊れた。5〜6センチの幅の赤い光線をバーコードに当てて読み取る仕組みなのに、その幅がいきなり5ミリくらいになってしまい何も読み取ることができなくなった。なぜバーコードリーダーなど使っているかと言うと、別にレジがある訳ではなくて商品の情報をデータベースに貯めておいてリーダーを使って瞬時に呼び出すためだ。商品リストや納品書をつくるのにものすごく便利だ。
壊れっぱなしという訳にも行かないので同じ製品を探すことにした。本体には日本語の表記がひとつも無くおそらくメーカー名と思われる文字列のみ判別できたのでそれで検索すると英語で書かれたサイトしかヒットしない。仕方がないのでメーカー名を片仮名読みにして再度検索したらその会社の日本法人だか日本の代理店だかがヒットした。ちゃんとバーコードリーダーの製品紹介のページもある。でも壊れたのと同じ型番のものは見当たらず、こちらもバーコードリーダーのことなんて何一つわからないのでメールで問い合わせてみることにした。御社のかくかくの型番の製品が壊れたので買い換えを予定している。ついては代替機ないし後継機があったら教えて欲しい。ドライバ等できれば現行のままで使えるとありがたいが、マニュアルが初心者向けならある程度のことはできる。すると半日経って返信があり、代替機ないし後継機というものは無くしかじかの製品を勧めるが他にもいろいろあるのでサイトを「ご拝見下さい。」と結ばれていた。ご拝見下さい、もあっぱれだが、サイトを見てもよくわからないからアドバイスを求めているのにいろいろあるからと言われても困る。
ただしデモ機があるので試用の上購入を検討して欲しいと書き添えたのは君にしては上出来だったよ。ドライバの件もOSとの相性の件もその他諸々も現物を貸してもらえるなら実地に検証することができる。直ちにデモ機の貸し出しを申し込んだ。申し込んだ翌日デモ機は届いた。
結果から言うとケーブルをつないだだけでデモ機は稼働した。使い勝手をよくするためにちょっとだけ調整が必要だったがそれもDLしたマニュアルにあるバーコードをリーダーに読み取らせるだけで済んだ。要するに予想していた事態のほぼ100パーセントは杞憂だった。即日製品を注文し、製品が届いたその日にデモ機を送り返した。
だから今回のバーコードリーダーハザードは、ほとんど僕の心の中でだけ起きたことになる。