指栞(ゆびしおり)

前にも書いたかも知れないけど。

座席を譲ることについて。

電車で座席を譲ることについては長い間自分の中でいい解決案が思い浮かばなかった。杖をつかれた方や、妊婦の方の場合は少しはマシだとしても、こちらがご老人だと判断した方だと立っても断られる場合も多く、それを恐れて座り続けていると一種異様な居心地の悪さがあり、また明らかに譲れと言わんばかりのご老人に席を譲るのも業腹で、とにかくまあ、譲るにせよ譲らないにせよいろいろな思いを抱え込むことになる訳だ。
ところが最近この問題がかなりな程度解決できた。要するに初めから座らなければよいのだ。これで我先に車内に急ぐ浅ましさも解消され、譲るの譲らないのという迷いからも抜け出ることができる。本当に疲れているときには多少きついけど、幸い最近体重が減ったせいか一時間くらいなら平気で立っていられる。外回りのときは一時間あれば大抵の得意先に行くことができるのでそれで充分だ。
そうやって座らないことに決めてしまうと、それはそれで非常に快適だとも言える。どこかに席が空かないかなとか停車駅毎に気にする必要がないだけでも読書なら読書に途切れが無くなる。
余談だけど月に一、二回亀有の得意先に行くとき千代田線に乗るのだが、千代田線は一見マナーが悪そうでもあるけど(席を詰めて座らない率がとても高い。)、反対に席を譲る人をすごく頻繁に見かけもする。逆に、これは車内ではないんだけど半蔵門線の渋谷駅で電車に乗って来る人たちはひどい。開いたドアの前全面に人が立って待っていて、それを押しのけないと降りられない。あれは本当にひどい。