指栞(ゆびしおり)

前にも書いたかも知れないけど。

三日目、神は天にいまし、すべて世はことも無し。

新宿の高島屋でなんかリラックマのイベントを開催中ということで、はまっている家人と子供と一緒に池袋に出てそのまま副都心線新宿三丁目まで行った。行ってみるとエキシビジョンとしては大して見るところの無い物販イベントで、家人や子供は楽しいらしいが僕は物販としてのあり方などをしきりに考えていた。
一昨年あたりから会社に依頼される物販イベントの設営や接客などを手伝う機会が多くなった。アイテム数が多くなるととりまとめをする企画会社の管理なども大変で、また最終的な売上げと、商品の減り方から類推される売上げとが合わないということが茶飯事なのもよくわかって来た。もちろんレジを通さずに持って行かれてしまうケースもあるんだろうけど、レジの打ち間違いなども頻繁に起きているに違いない。たとえばうちの会社の商品は本体価格で言うと下一桁は必ず0でだからどれだけ売れても総計は必ず下一桁が0であるはずなのに、まず間違いなくそこには0以外の数字が入っている。でもお客様が殺到する催事だとレジで商品を買うのに数十分待ちということもあり、それだけ並んでいただくのは本当に心苦しいと思うのと同時に、この状態ではレジの間違いが起きない方が不自然だとも思われて、仕方ない気がして来る。
今は金銭に関しては大変鷹揚なので好きなのをどんなのでもふたつずつ買ってあげるよ、と言い渡して会場内をうろうろしていた。キャラクター商品はどうせ何ヶ月かすれば飽きてしまうはずでそこまで考えに入れると大変無駄な出費なんだけど、生活には無駄や遊びの部分がどうしたって必要なのだ。シリアスな場面ほど冗談が必要なのと同じだ。
物販的に言うとレジは空いていてそれほど成功していないんじゃないかと思われた。またふたりが選んだ物を買った金額が思いの外安くて、客単価が意外と低いのではないかと感じられた。年末をまたいでうちの会社の物販催事も国内二ヶ所ほどで行われているが、こんな感じだとやだなと思った。
その後最近コーヒーに凝っている家人が東急ハンズでミルだのフィルターなど一式とコーヒー豆とを買った。どうやら本格的に始めるらしい。
帰りはまた副都心線に乗り、途中子供が地下鉄の写真を撮るのにつき合いつつ池袋まで戻って西武でお弁当をみっつ買った。帰って来てからお弁当を食べ昼寝をして起きてから家人の入れてくれたコーヒーを飲んだ、と言いたいところだけどミルで豆を挽いたのは僕で結構大変だった。おいしかったけどね。