指栞(ゆびしおり)

前にも書いたかも知れないけど。

無害な妖怪。

子供と家人と三人で泳ぎに行く。子供とは追いかけっこするようにそれぞれ五百メートルずつ泳ぎ、家人は三百泳いだ。ちょっと泳ぎ足りない気がしたけど、子供もいるのでそれはまあ仕方ない。プールは時期的に空いていて泳ぎやすい。
プールを出てから駅前のマクドナルドへ行き子供は用意して行ったDSにミュウをダウンロードした。僕はたまたま昨夜始めた、ジョウト地方の二度目の四天王戦の真っ最中だったためにダウンロードする条件が整わず、今日は断念した。家人と子供がマックにいる間に書店で川上未映子さんの文庫の新刊を買った。テイクアウトしたのを家で三人で昼食にし、その後子供は家人に児童館へ連れて行かれ、僕はポケモンをやりつついつの間にか昼寝に入った。夕方子供を児童館へ迎えに行きそのまま少し歩いて子供のためにコロコロコミックしゅごキャラちゃんの二巻目を買った。
夕食後、家人がひとりで台所でリンゴを剥いて食べていた。子供も僕も好んで食べる訳ではないので、食べたかったからこっそり食べてたんだと思うけど、その姿はどこか人に害を与えない気の良い妖怪を思わせた。枕がえし、とか、あずき洗い、みたいな。無害な妖怪かよ、とつっこむと家人も笑った。