指栞(ゆびしおり)

前にも書いたかも知れないけど。

なんかピンチョンの翻訳が、また出ちゃったらしい。

ピンチョンの「逆光」の翻訳が出ちゃったか出るかするらしい。「メイソン & ディクソン」も途中までしか読まずに、18日に出た新しいポケモンにうつつを抜かしていた。舞城王太郎さんの「冥王星O」も読みさしだ。なのに今日は村上春樹さんのインタビュー集と、ポール・オースターの「オラクル・ナイト」と車谷長吉さんの新刊を見つけちゃったので全部買った。記憶が正しければ明日は絲山秋子さんの「妻の超然」が出るはずだし、町田康さんの新刊も二冊ほど近々出ると聞いた。ポケモンなんかで遊んでる場合じゃないような気がして来た。
そういう訳で今日は、外回りの移動時間に村上さんのインタビュー集をとりあえず100ページだけ読んだ。一昨日まではポケモンに使っていた時間だ。それでこういう言い方はもしかしたらあまりよくないかも知れないけど、物語や文体という言葉について、自分なりには村上さんの描くイメージに割と近いところで考えているように思われた。もちろん村上さんの言葉を大切に大切に読んでいるんだから、影響を受けるのは当たり前だけど。
別件のようでいて自分の中ではかすかにつながってるんだけど、昨夜絲山さんのサイトを時間をかけて拝見するうち、優秀な営業マンはみんな自分を営業職に向いていないと思っている、といった趣旨の言葉を見つけた。僕ももう二十年近く営業をやって来て、最初から今まで一貫して、自分は営業には不向きだと心の底から思っている。だからと言って自分が優秀な営業マンだということにはならないけど、これを拝読して気持ちが随分軽くなったことは確かだ。「優秀な営業マン」では近寄りがたいけど、その多くが自分を営業に向いてないと思っている、そういう事態を想像すると個人的にはなごむ。