指栞(ゆびしおり)

前にも書いたかも知れないけど。

そういうこともある。

角川文庫版の「雨の朝パリに死す」を図書館で借りて目次を開くと収録作は以下のようだった。
カットグラスの鉢 / 冬の夢 / 罪の赦し / 金持ちの青年 / 雨の朝パリに死す
前の四編はすでに村上さんの訳で読んでいたので、なんだよ初めて読むのは表題作だけかよと思った。一遍目からおとなしく読み進めて行くことも考えたんだけど何しろ読んだばかりだし先回りして「雨の朝パリに死す」を読み始めたらこれは「バビロンに帰る」と同じ作品だった。つまり一冊まるまる読んだことのある作品ばかりでできていたことになる。でも初版は1968年で定評ある作品ばかりが収録されているのでおそらくこの本の果たした意義はとても大きいに違いない。ゆっくり読みたいけど今は先を急ぐので省略。しばらくブックオフで探すともなく探すことになるかも知れない。