指栞(ゆびしおり)

前にも書いたかも知れないけど。

1,280円のI.W.ハーパー。

アルコールの常習者だけどアルコールの味自体はあまり好きではない。寝酒に飲む焼酎はもちろん日本酒もワインもジンもウォッカもすごくおいしいと思うことは少ない。酔っている状態が好きなので酒の味なんかどうだっていいという本当に体に悪いタイプの酒飲みで、なんかこう注射みたいなもので理想的な酩酊状態が得られるならそれがいちばん手軽でいいんじゃないかと夢想している。
ところがビールとウィスキーは別で銘柄によっては本当にうまいと思う。この前いつものスーパーに行ったらI.W.ハーパーを1,280円で特売みたいにして売っていて喜んで一本買った。普段置かないものを仕入れてみたら残念ながら売れ残ってしまったという感じの値下げのしかただった。何本か同じ価格で並んでいて全部買い物かごに入れたかったけどさすがに重いのでやめた。バーで飲むとするとダブルで三杯飲む気になれば余裕でまるまる一本が手に入ったことになると思う。二杯でもそれくらいの値段になってしまうかも知れない。氷を入れたグラスに注いで少しだけ口に含むと独特の香りが立つ。うまい。
数日後にまたそのスーパーへ行ったら何本かあったハーパーが売り切れになっていた。この値段なら得だよねと思って購入した人がいたものと見える。ご同慶のいたりだ。