指栞(ゆびしおり)

前にも書いたかも知れないけど。

ほんとはいけないんだけど。

中一の女子は国語と英語はそこそこいけてるんだけど数学が致命的に不得意で下手すると今の小六の方ができるんじゃないかと思われるほどだ。前にも書いたかも知れないけどこの辺の区立中は生徒の自主性にものすごく頼ったカリキュラムを採用していて、どういうことかと言うと大量の宿題を提出しなければいけないようになっている。余談ながら僕なんかには教師の手抜きとしか思えない。冬休みの数学の宿題も21ページの小冊子で出来次第で成績にも影響すると言う。どうするつもりか尋ねたら諦めたように先生やってと頼まれた。ほんとはいけないとは思うんだけど説明すれば長くなる事情もいろいろあり、僕がやってあげるのが一番現実的な解決策ではないかと思われそうすることにした。年末に4時間ほどノートとシャーペンを使って取り組んだけど全部は終わらなかった。そこで今日もまた2時間弱やってなんとか終わりにした。答えだけじゃなく途中式も書けということなのでそれも書き、スムーズに書き写せるように赤ペンで注などもつけた。作図なんかは実際に図形を入れた解答を書きつつ、どうしてそうなるかの解説もつけた。中学校の数学は答えがはっきり出ていい。僕の人生もこれくらいすっきり割り切れればいいのにというのが、場違いながら今の実感だ。