指栞(ゆびしおり)

すまじきものは宮仕え。

おはじきを買う。

教科書を見ていたらかけ算の九九を教えるのにおはじきを使う方法が載っていた。九九なんて丸暗記だったような気がするけどそうではなくて一応の仕組みを説明してもらったのかも知れない。よく覚えていない。イラストによると花の形で真ん中に穴の空いたプラスチック製のおはじきのように見える。昔ながらのガラス製なら百均で何度か見かけたことがある。教科書に載ってるやつに似たのがあればいいなと思って百均へ行ってみたけどやはりガラス製のものしかなくそれを買った。別に説明に支障が出る訳でもない。一袋105円にいくつ入ってるのか数えてみたら51個だった。50個かと思ったけど確かに51個ある。どうして51個なんだろう。大きさにも割とばらつきがあるのでもしかしたら個数ではなく重さで一袋分の量を決めてるのかも知れない。51は素数だった憶えがあるしかけると50になる一桁の整数どうしというのは考えられないので、この個数で教えることのできるいちばん大きなかけ算は七七四十九になると思う。七の段、覚えんの大変だよね。それで思い出したんだけど小二のときクラスで九九を覚える競走みたいなのを何週かかけてやった。四十なん人かいたと思うけど僕が覚え切ったのは11番目だった。うちへ帰って夕飯のときに母親にそのことを告げると母親はいきなりばんと食卓を叩いてどうして一番じゃないんだと言った。食卓の上の料理が一部転げ落ちたんじゃなかったかと思う。そういう負けず嫌いで気の強い母親に育てられると逆につかみ所のない、いるのかいないのかよくわからない大人になるんじゃないかという気がする。