指栞(ゆびしおり)

前にも書いたかも知れないけど。

電脳という言葉。

還暦からの電脳事始(デジタルことはじめ)
高橋源一郎さんについては、親指シフトのオアシス機ユーザーであることもドラクエを始めとしたコンピューターゲームの割にディープなプレイヤーであることも知っていた。ただ親指シフトになぜそれほどこだわるのかがわからなかった。それがこの本によるとワープロ導入の際にかなりみっちりとブラインドタッチを練習されたということだ。なるほど。年季の入ったツーフィンガーズタッチャーには到底理解できないこだわりなのだと思う。余談だけどオアシスと言うと一時期パソコン用のソフトも発売されていてそれを同じ富士通から出ていたFM-TOWNS 2にインストールしたらパソコン自体が立ち上がらなくなってしまい、調べたらFM-TOWNSにはインストールしないでくれというメッセージを見つけて自社製品どうしが相性が悪いなんてとどういうことだと驚いたことがある。けどまあそれはいいや。
その高橋さんがiPadを導入してからのエッセイ集。おもしろいんだけど「電脳」という言葉に抱くニュアンスが自分とは微妙に違う気がした。高橋さんは明らかにポジティブに実体化したイメージで使っておられるけど僕なんかはもっとずっとぼんやりした、なんならちょっと胡散臭い感じをこの言葉に抱いている。どうしてなのかなあ。