指栞(ゆびしおり)

前にも書いたかも知れないけど。

あまり積んでなかった。

セロニアス・モンクのいた風景
どういう本かよくわからなかったけど村上さんの本なので出たら買おうと思っていた。当然店頭にたくさん積んであるものと思っていたけど何軒か書店を見たところほんのわずかしか積まれていなかった。書店員からあまり売れると思われていない積まれ方みたいに見えた。村上さんは音楽関連のエッセイや翻訳も出されているし個人的にはすべて読んでるけどもしかしたら売り上げ的には小説作品などと比べるとよくないのかも知れない。
読んでみてどうかと言われると確かにセロニアス・モンクというミュージシャンの一風変わった人柄と、天才としてのとても独自なあり方は伝わって来るようになっていると思う。ただその作品にすごくなじんでる訳ではない読者にとってはこれからモンクをまとめて聴いてみようかという気になりそれを実行できれば充分なんじゃないかと思う。個人的には「セロニアス・モンク・ウィズ・ジョン・コルトレーン」というCDを一枚だけ持っていてこれはそれなりに聴き込んでいる。でもこの一枚からモンクの天才性みたいなものを感じ取ることは少なくとも僕にはできなかった。今後もそういうことができるか甚だ心許ないけど何かを学び始めるのに遅すぎるということはないと信じたい。