指栞(ゆびしおり)

すまじきものは宮仕え。

少し前から探していたものと、あるお店の閉店。

塾にもう一本本棚が欲しくて少し前からなんとなく探していた。小さな子供たちのためにうちにある絵本や児童書を塾に置いておこうと思いついたからだ。今日はお休みでどこへ行こうかと家人と朝食後話し合った。大抵は明日はどこへ行こうと前の日に決めてあって、その日の予定をその日に話し合うことはまれで、つまりふたりともノープランだったことになる。不意になんとなく池袋へ行きたい気がしてそう提案した。特に何がということでもなかったんだけどサンシャインシティーのサリュという雑貨屋さんへ久しぶりに行こうと思った。そこで池袋へ行っていつも通り地下街のISPを通ると、随分何度も利用しつい先日も雑貨を買ったばかりのティザーヌというおそらく猫をモチーフにしたセレクトショップが、今日で閉店だということを知った。すごくショックだった。家人と僕はここ何年かデコラという会社のコンコンブルというフィギュアのシリーズをとても気に入り、あちこちで見つけては買ってたんだけど、それを置いているお店のひとつがこのティザーヌだった。最後に記念に何か買いたいと思い、商品もほとんど無くなってしまった店内を見て歩くと、シェルフという紙が貼ってある一本の本棚を見つけた。背は僕よりちょっと低くて白木でできており、すごく素朴な印象でかっこよかった。価格を見て驚く。90%オフで5万円近いものが5千円以下になっていた。送料を含めても一万円でおつりが来る。即決で買った。お店は今日限りなのでお問い合わせには応じられませんが、とお店の人は言った。必ずお届けいたしますので。無くなって初めてその大切さに気づくと言うと本当に俗っぽいんだけど、このたまにしか寄らない、でも通りがかれば必ず寄っていた店が自分にはとても大切だったんだなと初めて気づいた。その店で商品の展示に使われていたという本棚を買えた、と言うより譲り受けることができて本当によかった。そして今日池袋へ出かけることにして本当によかった。