指栞(ゆびしおり)

前にも書いたかも知れないけど。

今シーズン。

 最近はあまり気に入ったアニメが無くてたまに「SHIROBAKO」を見る他、楽しみにしてるのは「からかい上手の高木さん2」だけだ。前者はストーリーとかおもしろいと思うんだけど女性のキャラクターがきちんとキャラクターになってるのに対し(その分基本的に顔はみんなおんなじ、というそしりを免れないにせよ。)男性のキャラクターは抽象度が低いというかデザインのコンセプトが女性キャラと明らかに異なっていて見ててなんだか気持ち悪い。異次元に存在する男性群と女性軍が同じ世界観の上に立ってると言うか。だからいつも違和感を抱きながら見ている。見なきゃいいのに、とも思うけど。「高木さん」は一作目も楽しかったけど二作目もとてもいい。いろいろ魅力はあると思うんだけどひとつだけ挙げるとすると高木さんのcvを担当している高橋李依さんの声。特に歌が気に入っている。歌に技巧なんて使いません、まっすぐ素直に声を出して歌うだけです、という潔い歌い方でもともと高音も低音もきれいな声なのでそれだけでなんとなく雰囲気がつくれてしまう。今度出るアルバムを家人が買ってくれると言うので楽しみにしている。(とか言ってたらTOKYO MXでは昨日で放映が終了してしまった。我ながらびっくりするほどショックで今もややへこんでいる。)その他、アマゾンプライムでは少し前に子供が「干物妹!うまるちゃん」と続編の「R」を見ていたので一緒に見たけどおもしろかった。最近は毎晩アマゾンプライムで「ハクメイとミコチ」を一話からひとりでこつこつ見ている。こういうファンタジーとしか言いようのない世界観がとても好きなんだと思う。特にこの作品ではファンタジーでありながら確固とした職業倫理に基づいた働き方や物作りが描かれていてその地に足の着いた生活感がとてもいい。そして不思議なことになんだかちょっと切ない。その切なさがどこからやって来るかは言うのが難しいけどもしかしたら生きることの切実さみたいなものが感じられるからかも知れない。彼らは身長九センチの体で、自分にとって決して譲ることのできない大切な倫理に従いながら、とても丁寧に切実に生きている。その体の小ささと思いの強さの対比が切なさとして感じ取れるのかも知れない。この切なさが個人的にはこの世界最大の魅力のように思われている。