指栞(ゆびしおり)

すまじきものは宮仕え。

マドンナをずっと聴いている。

Like a Virgin

Like a Virgin

  • アーティスト:Madonna
  • 発売日: 2001/05/21
  • メディア: CD
 

 マドンナのファースト・アルバム「Madonna」とセカンドの「Like a Virgin」を繰り返し聴き直している。前者では「Holiday」がいちばん気に入っている。ディスコに通ってる頃聴いていたからでそのことには前にも触れた。後者では「Like a Virgin」も結構いいと思うんだけど当時は曲の登場のしかたがあまりにセンセーショナルで若干引き気味に受け止めていた記憶がどこかに残っていて手放しで絶賛する気になれない。この辺の感じ方は説明するのが難しいんだけどこの曲の登場をリアルタイムで体験された方にならあるいは共感していただけるかも知れない。それではどれがいいかと言うと二曲目の「Angel」という曲が個人的にはすごく気に入っている。バランスよくまとまった曲で曲調がはっきりしているしサビもいい。でもいちばん気に入ってるのはシンセサイザー(多分)でつくられた間奏だ。盛り上がり方が力強くて不思議な高揚感があり何度聴いても聴き飽きしない。この曲をすごく若い頃から気に入っていたことがわかるのは以下のようなエピソードがあるからだ。
 二年浪人して入った大学の三年生だったから23歳のときだと思うんだけど当時つき合ってた女の子が半年間海外に留学することになった。それで留学中に聴いてもらおうとカセットテープにいろいろ気に入った曲を録音して贈った。全部で二十曲近く入れた中にこの曲も入っていた。今思い出すと恥ずかしいんだけどYou must be an angel(君はエンジェルに違いない)という歌詞があってそれを彼女に贈りたかったという意図もあったんだと思う。他にどんな曲を入れたか記憶は曖昧だけどカーペンターズの「Close to You(邦題「遙かなる影」)」と渡辺美里さんの「My Revolution」、それから彼女が好きだと言っていた「Heaven in Your Eyes」(今調べるとLover Boyというアーティストのナンバーらしい。)が入っていたのだけ覚えている。「Close to You」は今でも本当にいい曲だと思うし「My Revolution」は最近家人と小室哲哉さんのいちばんの名曲は何かという話になってこの曲をあげたら結構納得してもらえたりした。ちなみに渡辺美里さんのことを教えてくれたのは大学のときにやってた私塾に来ていた小学生たち(家人とほぼ同年代)であまりいい曲だったのでCDをレンタルしてカセットに録音してよく聴いた。今でも彼女の古いアルバムを何枚か持っててすごくたまにだけど聴く。半年間離ればなれになるというのは当時の自分としては結構つらかったんだけど彼女のたっての希望なので何も言わずに送り出した。そのテープを作るのも割に切ない作業だった。そのやせ我慢の感じは今でも心の隅に残っている。
 ちなみにその留学中に彼女にちょっとした事件があって別に命に関わるとか刑事事件になるとかそういう大げさなものではなかったんだけど彼女はすごく動揺してコレクトコールで電話をかけて来た。一時間弱話して電話代が18万円ちょっとになった。今から思うと嘘みたいな金額だ。それが払えそうになくて友だちに相談したら彼のバイト先を紹介してくれてそこでバイトしてなんとか払うことができた。そして結局そのバイト先が後の就職先となった。彼女が留学しなかったら、したとしてもその事件に遭遇しなかったら、僕の人生も今とは随分違ったものになったろうと思う。もしかしたらその彼女と結婚していたかも知れない。でもその会社でパソコンやインターネットの担当をしなかったら今の家人とは出会うことがなかったと思われる。そう考えると当たり前だけど人生で何がよくて何が悪かったかということは簡単には言えない気もする。このエントリは「Angel」をエンドレスでリピートしながら書いた。