指栞(ゆびしおり)

前にも書いたかも知れないけど。

珍しく電話がかかって来た。

 先週だったか珍しく塾に電話がかかって来て出ると中一の男の子を持つお母さんだった。それで結構二十分くらい話した。中学受験に失敗して志望校に入れずそしたら燃え尽きみたいになっちゃって中学に入ってからうちではほとんど勉強しないというのが主な悩みのようだった。成績もすごく悪いと言う。それでまあどんな対策をするかということを思いつくままに話した。すると一昨日サイト経由で体験授業の申し込みがありその同じお母さんからだった。それでメールを返信したんだけど前にも書いたようにスマホの場合パソコンからのメールをブロックしてる人というのが結構いて確認のために電話もしてみた。するとまた長々といろいろ相談されてそれにも思いつくことを答えた。それで今日の午前中来てもらうとすでに相談することも尽きていたのか学校の定期考査の問題や解答用紙や各教科の得点の表などを見せられた。それによると英語以外は割に悪くない得点で学年で下から一割くらいのところにいるのは英語が破滅的な点数だからのように思えた。解答用紙を見た限りでは英単語の綴りからしてすでに怪しい。それでとりあえず英単語というのは自分で覚えなければいけないので英語を上げたいなら自主的に取り組む覚悟が必要だと本人に伝えた。ジャストシステムのスマイルゼミをやってるということで効果があるかどうかお母さんから尋ねられたのでタブレット学習というのは自分から勉強することのできる生徒さん向けのもので今はそれよりも前の段階にいるのであまり役に立つとは思えない、時間がかかるとは思うけど自主性からじっくり身につけて行く方が先だと思うと答えた。その後苦手に思える英単語のテストをするとやはり半分くらい書けない。書けるのはdogとかcatとかでstudentやteacherになるとまるでお手上げ状態。まあ夏休みで学校の授業が進まないうちに基礎からやり直そうという方針を伝える。するとお母さんが是非お世話になりたいのでここで申込書を書いて行っていいかと言うので書いてもらって即決となった。正直助かる。ただ気になるのはお母さんが子供に対して過干渉でなんでもかんでも自分の言う通りにさせようとしていることだ。経験上こうした親御さんを持つ子供はどこかで親に対してとんでもない反抗に打って出る。本当に改めなきゃいけないのは子供より親の方な気がする。でも言っても聞いてはもらえないと思うので黙っている。それとこういう親御さんの場合それほど長くは塾に通ってもらえない。さてどれくらい続くもんかねとやや自虐を込めて考えている。