指栞(ゆびしおり)

前にも書いたかも知れないけど。

秋の虫が鳴いている。

 今午前3時33分だ。教室の外では秋の虫が鳴き始めている。午前2時過ぎに子供が教室から帰って来た段階で普段は熟睡してるんだけど今日は全然眠れなくて悶々としてたのでベッドを抜け出して家人に断ってから子供と入れ替わりのように教室にやって来た。ノートパソコンも持って来た。それでパソコンで音楽を聴きながらぼーっとしてたんだけど何か書こうと思ってエディターを立ち上げた次第。BGMはシーナ・イーストンの「Telephone」に変わる。その前はライオネル・リッチーの「All Night Long」だった。時代を感じるけどこの辺の曲は聴いてて本当に落ち着く。
 「曲は・・・に変わる」というのは新井千裕さんの大好きなデビュー作「復活祭のためのレクイエム」の居酒屋でのシーンで何度か繰り返された表現でなんて言うかもうリズムが体にしみこんでいて気がつくと真似して使っている。曲はヴァン・ヘイレンの「Jump」に変わる。すごいヒットナンバーだったけどもう今となっては誰も聴いてないかも知れない。
 今日は飯島真理さんの渋谷でのライブの日だけど仕事で行けないのでチケットも買ってない。ブログを拝読すると日本に帰っていらっしゃるのもとても大変だったみたいだ。陰ながらライブの成功をお祈りしている。曲はエイス・ワンダーの「Stay with Me」に変わる。ヒットした当時は「エイス」という名前は英語圏で女性の名前としてポピュラーなのかと思ってたけど最近綴りが「Eighth」だとわかって「Eighth Wonder」じゃあ「八番目の不思議」ということなのかなと改めて思い至った。詳しい意味は全然知らないし想像もつかない。「七年目の浮気」みたいなことなのかも知れない。そんな訳ないか。どちらにしてもいい曲だ。お察しの通り酔っ払って書いている。曲はノーランズの「I'm in the Mood for Dancing」に変わる。これもよく耳にした曲だ。
 塾の近くに飲み物の自販機があって数年前設置されてすぐに買ったら数字あわせに当たってもう一本もらえた記憶があるんだけど最近そこのアイスティーを何年かぶりに買ったら午後の紅茶よりやや甘さ抑えめでおいしくて二、三日前にも買いに行ったら売り切れだった。それが昨日は補充されていて買って飲んでおいしかったんだけどそのカフェインにやられて今夜は眠れないのかも知れない。最近気づいたんだけどカフェインには滅法弱いみたいだ。学生の頃は喫茶店で焙煎のしっかりしたコーヒーを昼間二杯か三杯飲むのが日課だった。それで夜眠れなくて朝方まで本を読んでてそれでも眠れなくて村上春樹さんの小説をまねてウィスキーをグラスに指何本分か注いで一気飲みして無理矢理寝たのが今の寝酒の起源。でも眠れないのがコーヒーのせいだとは当時気づいてなくてコーヒーは日課として飲み続けていた。カフェは中立的領域で、という「トニオ・クレーゲル」の一節に影響を受けてたんだから病膏肓に入る。曲はトトの「Rosana」とハービー・ハンコックの「Rock It」を経てクール・アンド・ザ・ギャングの「Joanna」に変わる。「Joanna」いい曲だなあ。それでコーヒーは最近避けていた。でもペットボトルの紅茶でも眠れないなんて我ながら恐れ入る。個人的に眠れないことに対して極度の不安があるみたいでそれも今考えるとトラウマがあって小五のときに急性腎炎で入院する前の一ヶ月くらい夜全然眠れないことが続いたのがそれだ。因果関係は不明だけど自分の部屋で寝ていて眠れなくてだんだん家族も寝静まって行くのを物音で感じながらまんじりともしないのはすごい恐怖だった。蚊取り線香の煙が幽霊に見えて大声で母親を呼んだ記憶もある。そのまま入院してしまい退院すると普通に眠れるようになっていた。なんだったんだ一体。曲は何曲かを経てシーラ E.の「The Glamorous Life」に変わる。中島美嘉さんの「Glamorous Sky」もいい曲だよね。グラマラスつながりなだけだけど。要するにすごい臆病なのかも知れない。時刻は午前5時になろうとしている。曲はポリスの「見つめていたい」に変わる。