指栞(ゆびしおり)

すまじきものは宮仕え。

またしても。

 またしても自分でやらなきゃいけないことを塾に任せたがる親が現れた。体験学習に来たときから過干渉であることはわかっていた。ただ何しろ子供に対して一方的に言い渡すだけで子供の意志なんかまったくかえりみない感じがありこれはちょっとやだなと思った。受験に失敗して滑り止めの私立に通ってる中1の男の子でなんか燃え尽きてる様子がうかがわれるので自習でいいから毎日通って学習時間を確保したいという母親の意向だった。それ自体は別に構わないので承諾したらしばらくほんとに毎日来ていた。ところがここんとこ来ないなと思ってたら母親から出し抜けにメールが来た。それが昨日の夜だった。基本的に毎日通って欲しいので通常の通塾の日以外にも塾に行くよう促して欲しい、その際に次回はいつ何時に塾に行くか確認し必ず行くように約束して欲しいとある。はぁ?自習とは言え場所は貸してるし質問があれば答えるし塾側から見れば無償のサービスということになる。この上マネージメントまで引き受けさせられては荷が重すぎる。大体それくらいのこと塾に頼らず自分でやれよ母親なんだろと思う。でも過干渉が過ぎて子供は対話にはまったく応じてないんじゃないかという気もする。その他にも毎日宿題を出せだのテストが近いから「追い込み」(原文のママ)をかけろとか言って来ている。どう答えていいかしばらく考えて申し訳ないけど相手の弱点を突くのがいちばんという結論になった。宿題は出してもいいけど毎日必ずやって来るよう子供は自分で説得しろとか追い込みと言うけどこれ以上子供に負荷をかけると全部がいやになってしまいかねないから授業がきつくなることを予め子供に了承させろとか要するに子供との交渉は塾に任せるんじゃなく母親であるあなたがやってくれという趣旨の返信を書いてる途中にまたメールが来てどうやら母親が最近復職して子供への管理が手薄になりそれで塾へ来なくなったらしいことがわかった。もちろん同情すべき事情なのかも知れないけどこちらももう相当程度頭に来てるので委細構わず書いた通りのメールを送った。以来相手は沈黙してる。これで話が済めばいいんだけど。こういう親が周期的に現れるんだよな。困ったことに。