指栞(ゆびしおり)

前にも書いたかも知れないけど。

桑田佳祐さんの「鏡」。

 最近ユニクロのCMでよく桑田佳祐さんの古い歌を聴くことができる。この前「鏡」という曲がかかってよくもこんなマイナーな曲を選んだもんだなとちょっと感心させられた。これはビートルズのいくつかのナンバーにあるようにとてもキャッチーな間奏を持つ曲で初めて聴いたときはああこれはビートルズへのオマージュなんだなとひとり合点したもんだけどほんとにそうかどうかは知らない。ただ個人的には結構好きな曲だ。1994年にリリースされたアルバム「孤独の太陽」に収録されている。このアルバムをたまたま持ってたのでCMでかかった「鏡」もそれとわかったという訳だ。「孤独の太陽」はサザンオールスターズの楽曲とは明らかに一線を画した(と個人的には思い込んでる)アルバムで代表曲としては「月」と「真夜中のダンディー」が収録されている。この他のナンバーも今の言い方をするならクセがすごい。明らかにこういう路線で行こうとはっきり意図された楽曲たちで意欲作とも言えるしある種のコンセプトアルバムとも言えるかも知れない。ただその激しい臭みを魅力と感じられないとこのアルバムは受け容れられにくい気もする。桑田さんの本領は大衆性よりその強い個性にあると個人的には感じているので僕なんかはこういう個性の方に振り切ったアルバムは大好きで長年愛聴している。一曲目の「漫画ドリーム」が試金石かも知れない。これに着いて行けないとこのアルバムには着いて行けない。今回はそのユニクロのCMに触発されて棚から引っ張り出してきてこの「孤独の太陽」を聴き直した。そのうちそう言えば桑田さんの最近の楽曲をほとんど持ってないなと気づいた。アルバムもベスト盤の「フロム イエスタデイ」とオリジナルアルバムの「KEISUKE KUWATA」と前述の「孤独の太陽」しか持ってない。シングルで言えば「波乗りジョニー」も「白い恋人たち」も「明日晴れるかな」も持ってない。考えてみるとそれってファンとして(たぶんファンなんだと思う。)重大な欠落なような気がする。まあどれもすでに最近の楽曲とは呼べないかも知れないけどそれはさておき。それで例によって図書館のサイトで探すと欲しいのがひとつ残らず揃っている。すぐにリクエストを出した。明日にも最寄りの図書館に届くだろう。ただ今週は久々に明日から六連勤なのでいつ取りに行けるかわからない。ところで同じようにふと思い出して手に入れた「王立宇宙軍 オネアミスの翼」のDVDはこの前観た。なんか号泣してたよと家人は言うけど酔っ払っていたので覚えていない。近くまた観ようと思っている。