指栞(ゆびしおり)

前にも書いたかも知れないけど。

異端審問。

 お話としては昨日の続きみたいな形になるかも知れない。今日また一緒のシフトに入った「群れるのを嫌う」が枕詞のサコちゃんによると昨日僕がひと足先にバイトを上がった後んぶちゃんがサコちゃんに一緒にお昼を食べようと持ちかけたんだそうだ。サコちゃんが承諾して一緒に行くとなんとオックスと今日のシフトには入ってない別の学生バイトの男の子も合流して四人でマクドナルドに行くことになった。私ずーっと下向いてひと言も話しませんでしたとサコちゃんは言う。そう言われるとその光景が目に浮かぶようだ。うつむいたまま身を固くして時間の経過に耐えるサコちゃん。仲のよいんぶちゃんとふたりのお昼と思ってたのに裏切られたと言うかだまし討ちにあったと言うか超苦手なオックスとその手下みたいな男の子が一緒になったんじゃサコちゃん的には生きた心地がしなかったかも知れない。んぶちゃんに対しては僕としてはあまり気を許してないという趣旨のことを昨日書いたけど彼女にはそういう雑と言うか配慮が足りないと言うか自分さえよけりゃいいと言うかそういうところがあって実はサコちゃんにとってそれはとても苦手な面なんじゃないかと考えている。僕に言わせてもらえばサコちゃんがんぶちゃんと仲がよいということ自体とても不思議だ。一緒にいてもサコちゃんは昨日のお昼のようなんぶちゃんからすれば「悪気のない」裏切りによって傷つき続けるような気がするからだ。そしてひとたびそうなればサコちゃんは割に長い間深く傷つく。もうひとつ視点を付け加えればオックスとその手下どもの仕組んだサコちゃんに対する異端審問に見えなくもない。自分たちの側につくのかそうじゃないのかひとつはっきり聞かせてもらおうじゃないですかという吊し上げ。ばかばかしいけどオックスならやりかねない。実はんぶちゃんに対する上記のような私見は一度サコちゃんにやんわり伝えたことがある。でもサコちゃんは何を言われてるのかよくわからないようだった。そうなるとそれ以上は出過ぎた真似のような気がするので(仲がよいと言ってるものをわざわざ引き裂こうとするのはどう考えてもあまり趣味のいい行いとは言えない。)願わくばサコちゃんには自分で気づいて欲しいと思う。そうして自分の身をしっかり守って欲しい。
 以下は余談なんだけどおもしろかったので付け加えておく。オックスに対してサコちゃんがあの人自分のことイケてると思ってるんですよと言う。どうしてと問うと彼のインスタグラムを見たら自己紹介にイケオジとあったんだそうだ。なんかもう気持ち悪すぎてひざから崩れ落ちそうになった。でも彼は自分のことをイケオジと書いてあるインスタグラムのURL(って言うのかよく知らないけど。)を平気でバイト先の女の子に教えちゃったりできるんだ。それって自分のインスタ見てくれってことだよね明らかに。逆にすげえな。すげえ自己肯定だな。まあそれを見に行くサコちゃんもちょっとどうかと思うけど。あ、でも恐いもの見たさってこともあるか。
 今日のスイムは25分13秒で千メートル。いつかはまた25分を切り24分を切りというプロセスに入って行くかも知れない。でも今日くらいのペースで泳ぐのは本当に楽しい。だからしばらくはあまり上を目指さずこんな感じでやって行きたい。