指栞(ゆびしおり)

前にも書いたかも知れないけど。

疲れたので早く帰る。

 今日のバイトのシフト表を見たらいちばん早く上がる僕の最後の一時間半が四人態勢なことがわかった。プールの監視業務は三人が基本で人員が足りないとふたりに減らされることがありそうなると仕事はきつい。でも逆に四人になってもそれはそれで常にひとり余ってる状態なのできついと言うか気まずい。余ったひとりが何をしてればいいかわからないからだ。通常の業務にはないプールサイドの掃除とかにひとり入る場合もある。でもお客さんへのアンケートによると営業時間内の掃除を歓迎しない人もそれなりにいるみたいだしこの時期室温32度湿度60パーセント超のプールサイドでデッキブラシをごしごししようものならものの十分で汗だくだ。という訳で思いついたのがオレが一時間半早く帰っちゃえばいいんじゃね?ということだった。昨日もラストまで入って疲れてるし明日も腰痛のまーさんの代打で午前中の最長時間入るので疲れるだろうから今日が超時短勤務ならちょっと助かる。それで社員と相談してそうしてもらうことにした。家人にラインしてその旨知らせてからいったん帰宅。濡れた水着とかセームタオルとか干してから塾へ行き本の続きを読む。そのために一時間半早く上がったとも言える。それから家人と一緒に買い物に行き帰って来てから後はいつもと一緒。違ったのは昼寝を早めに切り上げて塾へ行きまた本の続きを読んだことだ。単行本ならできる限り一日百ページは読むことを自分に課している。あんまり細切れだと本を読むダイナミズムと言うか何かうまく言えないものがこわれてしまうような気がするからだ。これは二十代から続けてる習慣なので今では割に体に染みついている。でも結果的に今日はそれも達成できた。そういうおもしろい本を書いて下さった作者の方には感謝している。そう言えばガルシア=マルケスの「百年の孤独」が月末までに文庫で出るらしい。新潮社も思い切ったもんだと思ってたら家人に訊くとさすがに単行本では売れなくなってきたってことなんじゃないのと言う。なるほど。そうなのかも知れない。買うか?買わない。単行本を三冊も持ってるから。ただ一部でもいいから改訳されてたら考える。東京創元社から「薔薇の名前」のなんとか版も近く出るか出たかしたらしい。そんなん出すくらいなら改訳出した方がいいんじゃないかな。と思うのはこの前のNHK「100分で名著」のこの本の回のテキストで現行の訳についてかなり批判的なコメントを読んだからだ。まあイタリア語の専門家でもなんでもないし一方的なコメントだけで判断できることではないかも知れない。でも逆に言うと専門家ではないだけに一度ケチのついた訳に対してなんとかしてくれないかなと無責任に思ってしまうのもまあ仕方ないという気もする。文学愛好者じゃなく単なる文学ミーハーだからね。
 今日のスイムは25分07秒で千。昨日に続いてがっかりだけどそれもぜいたく言ってるだけなのかな。今日は三冠達成。かなり酔っ払ったし眠い。