指栞(ゆびしおり)

前にも書いたかも知れないけど。

理詰めで禁酒。

 町田さんが禁酒してることは知ってたしこういう本を出されていたことも知ってた。でも読んでみようとは思わなかった。禁煙は十年ちょっと前にして以来まったく吸ってない。でも禁酒はする気がないし人のものであれ自分のものであれ禁酒自体に興味がない。もともとほとんどうちでしか飲まないし外で飲む場合も前の仕事を辞めてからは家人と一緒のときしか飲まないので特に酒で失敗する可能性とかもない。この前も病院で超音波検査の結果多少脂肪はついてるものの肝臓はきれいだしその他の臓器もとてもきれいだと太鼓判を押されたばかりだ。常に同じ量しか飲んでないので二日酔いということもない。たまにビールと日に一本だけ缶酎ハイを飲む他は糖質ゼロの焼酎しか飲まないので体重は三十年前と同じどころかむしろ若干減ってる。なんならアテなしでも全然飲めるので今後も特に太ることはないだろう。あと水。晩酌の時は必ず水を一リットル一緒に飲むことにしている。これが肝臓を守ってると勝手に思ってる。でも自分のことはどうでもいいんだった。
 この本を読むと町田さんがいかに理詰めで禁酒してるかがわかって切ないと言えば切ない。けど切ないと思うのも失礼なのかも知れない。ほんとに重要なのは今現在町田さんの禁酒が続いてるということでそのために必要な理屈ならそれはないよりある方がいいに決まってる訳だ。ただし町田さんにはその理屈に普遍性を持たせようという意図があるように感じられる。そしてそれはどうなのかなという気がする。素っ気なく言うとあなたの禁酒はあなたの禁酒であってすべての禁酒を代弁するものじゃないし禁酒の方法はあなたが見出したものだけじゃないということになる。そう考えてくるとたかが禁酒と言えども禁酒した人の数だけ方法があるとてもバラエティーに富んだもしかしたら奥の深い行為なのかも知れない。そこまで考えさせてくれることがこの本の存在意義なのかなあ。よくわからない。
 文庫版のこの本をまだ二百ページしか読んでいずあと五十ページまだ残ってる。読了しない段階で感想を書くというのも初めてに近いと思うんだけど自分でもそこそこ見当違いじゃないものが書けたと思うのでこれはこれでアップしておき残り五十ページで考えを変えざるを得なくなったら明日以降追記する。ということで。
 今日のスイムは25分55秒で千メートルとふるわないけど仕方ない。孤高の早朝野良スイマーにいつ戻れるかは今のところまったく目途が立ってないとしかいいようがない。久々の千メートルスイム千字ブログ百ページどころか二百ページ読書の三冠。