今日授業を受けに来た小六の男の子が帰り際気をつけて帰ってねお疲れ様という僕からのお別れの言葉のあとちょっと間を置いてお誕生日おめでとうございますと言った。あっと思った瞬間彼も九月十一日生まれなことを思い出しすぐに彼の方に向き直ってお誕生日おめでとうございますと返した。いくつになったの。十二歳です。そうか。がんばってねと言うと恥ずかしそうにうなずいて帰って行った。お誕生日おめでとうございます。消え入りそうな声でそう言うために彼はどれだけの勇気を振り絞ったんだろう。それを思うとなんかすごいきらきらした本当にいいことが起こったなという思いが残った。僕らが同じ誕生日であることをなぜお互いに知ってるかと言うと英語の授業で問題を解いてたとき「あなたの誕生日はいつですか。(When is your birthday?)」に対して「九月十一日です。(It's September 11.)」と書いてるのを見かけて思わず僕と同じじゃんと言ったことがあるからだ。彼はそれをしっかり心に留めていたんだね。そういうのってなんだかしみじみとうれしい。塾をやってていちばんうれしいのは何度も言うように授業をわかってもらえた実感があるときなんだけどこういうささやかなでもとても大切なハプニングがあるというのも負けず劣らずうれしい。滅多にあることじゃないだけに余計に。
今日のスイムは24分29秒で千メートルと昨日ほどじゃないながら自分なりには好記録。常連さんは僕がいると話しかけたいらしいんだけど僕には何しろ時間がなくてさっさと泳いでさっさと帰りたいのでちょっと不義理をしてる。でも二時間も三時間も泳いだり歩いたりプールサイドで雑談したりそういうことをする余裕は僕には本当にないのでどうかご容赦を。