指栞(ゆびしおり)

前にも書いたかも知れないけど。

そりゃないよ東京電力さん。

 うちは東京電力の引き落としが毎月十五日頃になってる。「頃」というのは十五日に決まってる訳ではないからだ。十四日のこともあれば十六日のこともある。ただし公共料金の引き落としというのはたとえば十五日に決まってれば今月みたいに十五日が日曜日で十六日が祝日だとしたら翌十七日に後ろ倒しになるというのが常識なんじゃないかと思う。水道とかガスとかは明らかにそうなってる。ところが今月の東電の引き落としはなぜか前倒しされた明日十三日。しかも銀行のアプリを見ると他の引き落としが何日も前から予告してくれてるのに対して東電は前日にならないと予告されない。最近の電気代は目の玉が飛び出るほど高いから予告された段階で残高不足が判明することも多く今月もご多分に漏れなかった。そしてそうなると今日中に銀行に入金に行かねばならない。これがとても面倒だ。引き落とし日と金額をもっと早く教えてくれれば早めに準備しておけるんだけど。その前に引き落としが前倒しになるってそりゃないよと思う。
 今通ってるプールは最上級者のためのコースがふたコースある。今日行ってみるとそのふたコースのうちAコースにひとりBコースにふたり泳いでる人がいた。もちろん人が少ない方に入るのが快適に泳げる可能性が高いしまたBコースを使ってるふたりに対する礼儀にもかなってる。それでAコースで泳ぎ始めたら折り返して五十メートル泳いだ時点で天空の城ラピュタから射出される赤褐色のロボットみたいにわらわらと太ったおばさんたちが同じコースに入ってきた。千メートル連続で泳ぐことにしてるのでできれば立ち止まりたくないんだけどどのくらいのスピードで泳いでるのか確認するために節を屈して立ち止まって見渡すと全員同じくらいのペースでゆーっくり泳いでる。最上級者のコースと言えどもルールを守って泳いでいればどんなに遅いペースであろうともそのことを理由にコースの利用を制限されるということはない。これは当たり前の話でどんなスイマーでもより速いスイマーに比べれば遅いので遅いから邪魔だという理屈は通じない。でももちろん個人的な見解としては邪魔なんだよなということはあり得る。それに知り合いかなんか知らないけどまとめてプールに入るのならふたつのコースに分かれて入るのが筋なんじゃないかとも思う。面倒だから言わないけどね。黙ってもうひとつのコースに移る。この立ち止まってる時間があとでアイフォンで確かめると十四秒だった。その十四秒を引くと今日は千メートルを24分ジャスト。だいぶ戻って来た。
 本の感想は特に記すようなこともないんだけど町田さんのあとがきは涙なくしては読めなかった。
 千メートル泳ぎ千字書いて百ページ読む三冠達成。