朝から昼までバイト。昨日あたりからまたひざが痛み始めたので家人から買い物には着いて来なくていいと申し渡される。日々の買い物は僕にとって数少ない気晴らしだ。でも疲れてるときや体のどこかが痛むときは行かない方が楽だとこのごろは思い始めてる。そしてそれは明らかに加齢のせいのような気がする。そんな風に行動半径が縮小して行くことは長い目で見れば体にも脳にもあまりいい影響を与えないだろう。だからほんとはがんばって今まで通りに過ごした方がいいに決まってる。でも疲労にも痛みにもだんだん勝てなくなってきたのも事実だ。今まで通りを維持するのは難しい。幸い今日に限って言えばひざの痛みは悪化するどころかかなり回復してくれたので夕方授業がない時間帯に駅前でいろいろ雑用を済ますことにした。まずはこの前借りたのに読み始めたら全然おもしろくなかった本を続きを読むのを諦めて図書館に返す。そう言えばいったん読み始めた本を途中であっさり投げ出すというのも最近になって増えたことのうちのひとつだ。以前みたいに読みたい本をすべて買ってれば多少そりが合わない本でも最後まで読み通しただろう。でも今はほとんど全部を図書館で借りてるしそれだと無料でいくらでも借りられるのであまりありがたみがなくなったということもあってか読みづらいとかおもしろくないとかわかりづらいとかいう気がし始めるとすぐに諦めて返してしまう。ただここにも見ようによっては加齢の影が差してるのかも知れなくて要するに我慢して読み通す根気みたいなものが薄れてるということなんじゃないだろうか。ほんと以前は難解すぎてちっともわかんなかろうがいつまで経ってもおもしろくならなかろうが我慢して最後までは読み通すということの方が圧倒的に多かった。今は加齢がそれを難しくしてるのかも知れない。それともなんでもかんでも加齢と結びつけて暗い方向に考えるのが年寄りの悪い癖ってだけの話なんだろうか。図書館から出ると不意に声をかけられたので見るとバイト仲間の院生の女の子だった。学校帰りなんですとにこにこして挨拶してくれるのでよく僕だとわかったねと驚いてみせると背が高いからと言う。実は彼女はハーフで雑踏の中でもものすごく目立つ。とてもエキセントリックな顔立ちだし背だって僕より高くて全体的に存在感がハンパないからだ。その彼女に背が高いと言われてなんか不思議な気がしたけどそれじゃまたねお疲れ様と言って別れる。お互いにあまり相手を引き止めてもいけないという思いを共有してるかのような別れ方だった。でも声かけてもらえてとてもうれしかったということが伝わってたらいいなと思う。それから銀行に寄って振り込まれてた月謝を下ろしまいばすけっとで生徒さんのためのキャンディーを買ってから別の銀行で下ろしたばかりのお金を預けて月末までに支払うことになってる家の家賃を振り込む。ちなみに塾の物件の家賃は自動引き落としになってるので残高さえ足りてるなら何もする必要がない。家の家賃はこの三十年近くで一度も振り込み忘れたことがなかったのに一年くらい前だったかなあ。一度忘れて不動産屋から連絡が来た。でもその話もこの文脈だと加齢につながっちゃいそうなのでやめとく。とにかくそれだけの雑用を済ませて三十分ちょっとで塾に戻る。夜は授業。幸いひざは今もそれほど痛まない。バイトは来週の火曜までまだ五連勤残されている。体をだましだまし使いながらやって行く。