指栞(ゆびしおり)

前にも書いたかも知れないけど。

相変わらず。

朝方目を覚まして子供を見るとおなかを出して寝ている。パジャマを直して自分の毛布の中に入れてやるとすっと身を寄せ寄り添って寝息を立てる。父親への無意識の信頼が表れているみたいで感動するが、考えてみるともともと人なつっこい子なのでそういうことをしたのかも知れないし、もっと単純にエアコンが強すぎて寒かっただけかも知れない。そんな風に幸せなのかそうじゃないのか相変わらず見極めがつかないまま、僕は今日五十歳になった。