指栞(ゆびしおり)

前にも書いたかも知れないけど。

充電の嵐。

 このパソコン買ったの何年前だったっけ?よく覚えてないけど二、三年前だった気がする。時々マウスカーソルが細かくフリーズするので最初すごく気になったけどそのうちに慣れた。あとソフトが立ち上がるのが異様に遅い気がする。エクセルのファイルをクリックしても立ち上がるまでに数秒かかる。若い頃と違ってそういうのをいちいち気にするのも面倒なのでやりたいようにやらせておく。でもまだある。メモリを圧迫されでもするのかただのエディターへの入力がすごく遅くなるときがある。十文字くらい入力しても何も反映されないで数秒してからタタタタっと文字列が表示される。要するにこのパソコンを使うのには結構な我慢を強いられてるということになると思う。おまけに充電が保たなくなって来た。体感で言うと買った頃の半分くらいの時間でバッテリー切れになる。もちろんどんなノートパソコンだっていつかはバッテリーが保たなくなる。あるいはどんなスマホも同じだ。ただし愛用してるタグ・ホイヤーの電池は数年単位で保ち続けている。さすがスイスウォッチということかも知れない。それに比べるとアップルウォッチのバッテリーはまー保たない。いろんなことを四六時中モニターさせてたりアイフォンとバックグラウンドで通信させてたりするので仕方ないのかも知れないけどそれにしてもちょっとひどいんじゃないかと思う。という訳でパソコンとアイフォンとアップルウォッチの充電の嵐にこのところずっと巻き込まれている。アイフォンは自宅にも塾にも充電器を置いてるのでまあまあ便利なんだけどパソコンの充電器はいつだったか壊れてしまって今はうちにある家人のものを一緒に使わせてもらってる。だからたまに塾でパソコンの作業をしようとしてバッテリーがなくて断念するなんてこともある。アップルウォッチは純正の充電器をうちに置いて使っている。塾用にとあるチェーン店で千円の充電器を買ったら何時間経ってもほとんど充電しなくてただ本体と充電器が発熱しただけだった。今日は塾に出かけようとするちょっと前にアップルウォッチからメッセージが来て充電が十パーセントを切ったということだったので充電器ごと塾へ運んで充電した。幸いなことに充電時間はアイフォンに比べても格段に短くて済む。でもまああれば便利なので塾用に純正の充電器を買うかどうか迷っている。
 と書いて来てひとつ触れておきたいことを思い出した。それはアップルウォッチにはある種の拘束性があるということだ。睡眠の質や時間をモニターしてくれるので寝るときもつけている。まずこれが考えてみるとちょっとおかしい。腕時計をつけて寝てる人ってどれだけいるんだろうか。それから消費カロリーやエクササイズの時間を記録してくれる他に一時間に一分以上立ち歩いたときにつく「スタンド」というモニター項目があってデフォルトではこれを十二時間分記録させると一日の目標を達成することになってる。これを達成させるのが日によってはなかなか難しい。まずプールサイドでは時計はつけられない(人命救助の妨げになるものは一切身につけられない)ので受付に回されるのでもない限りバイト中はモニターができない。授業の最中はモニターできるけどそれも一日にせいぜい六時間なのであと六時間分をどこで稼ぐかは結構頭の痛いところだ。だからバイト中監視員の詰め所で休んでていいときに更衣室まで歩いて行ってロッカーを開けアップルウォッチを取り出して腕につけ用もないのにその辺をうろうろ歩き回ったりしている。このときはさすがに我ながら不自然な行動だと感じるし拘束されてるってことなんだろうなと思う。でもじゃあどうすればいいかは今のところ決めかねている。そのうちに「スタンド」達成にも飽きて自分にとって唯一必要な機能であるスイムのモニターだけ使うようになるかも知れない。それが自然だと思う。早くそうなればいい。
 そのスイムは今日千メートルを24分04秒と最速記録。初めて25分を切って十日足らずで24分が切れそうなところまで来た。でもきついと言えば相当きつかった。体の刻むリズムに黙って耐えてるだけだ。ただこの前まではきついなと思ったら意識してペースダウンを心がけたけど今は最後までつき合うことができている。それだけ鍛えられてきたんだとすれば素直にうれしい。