指栞(ゆびしおり)

すまじきものは宮仕え。

2011-05-01から1ヶ月間の記事一覧

過日。

生まれてこの方うふうふガール(こちらをご参照下さい。)であるところの家人は日々独自のうふうふ道を貫いているが、うふうふばかりでなくガールの部分にも積極的な意味を持たせようと言うのか、よせばいいのにいつまで経っても乙女なのであり、がためにさる…

カーヴァーを読むということ。

レイモンド・カーヴァー著 村上春樹訳 「愛について語るときに我々の語ること」 カーヴァーもだいぶ読み慣れて来て、そろそろ作品の中に入って語りたくなった。もちろんそれは訳者が解題の中でおこなっているのでそれを読めば充分だ。だからあくまで、自分な…

家人が読む、町田康さんの本。

町田康著 「猫とあほんだら」 「猫のあしあと」以来家人が首を長くして待っていた本。書店で見つけて買う前にメールで知らせてやったら大層喜んでいた。今回は今までとちょっと趣向が変わっていて、猫との日常と言うよりあるできごとの推移が基本的なライン…

6月は忙しくなるので。

6月は忙しくなるので5月のうちに休んどこうと思って今日は会社を休んだ。起きてから家人と歩いて駅前のカフェに行って朝食を食べた。それからまたゆるゆる歩いて床屋へ行き、混んでなかったら髪を切ってもらいその後家人とお昼を食べに行こうと思っていたら…

それを、言いたかったんだ。

レイモンド・カーヴァー著 村上春樹訳 「ファイアズ(炎)」 「水と水とが出会うところ」 前者は随筆と詩と短編小説を収めたもの、後者は詩集。カーヴァーの詩は短編小説ほど硬質な文体で書かれてはいない。散文詩のように思われ叙情性があり読みやすいと言…

忙しい日。

名古屋に日帰り出張の後、数人で送別会。名古屋は暑かった。荷物が重い。そして東京より煙草不足が深刻で買えなかった。もっとも前にも書いたけど名古屋駅周辺で煙草が吸える場所を見つけるのはとても難しい。家人にウェブでドトールを探してもらって南太閤…

レイモンド・カーヴァーが読みたい!

レイモンド・カーヴァー著 村上春樹訳 「頼むから静かにしてくれ 1・2」 「村上春樹 雑文集」に促される形でスコット・フィッツジェラルド、カズオ・イシグロと読んでき来て、次はレイモンド・カーヴァー。初めてカーヴァーの作品を読んだのは少なくとも二十…

思いの強さ。

西村賢太著 「随筆集 一私小説書きの弁」 たとえば僕がある作家をどんなに好きだったとしても彼の作品の初出を掲載した雑誌まで古書屋で探そうとは思わない。またどれほど惚れ込んだ作品であってもその初版を何部も買い集めたりはしない。個人的には作品とい…

おんなになる手前。

桜庭一樹著 「荒野」 自分からは読まないと思うけど貸してくれる人がいたので。女の子、荒野(こうや)の中学入学から高校一年くらいまでが描かれる。鎌倉が舞台で季節の移り変わりが美しい。 親との問題、友だち、恋、という道具立てを通して一貫して描かれ…

見つけた。

カズオ・イシグロ著 小野寺健訳 「遠い山なみの光」 カズオ・イシグロの作品で個人的に読み残した最後の本はアマゾンではユーズドでしか出て来ずもしかしたら絶版なのかも知れなかった。(追記、その後、2011年4月30日付けで再版されたようです。)ゴールデ…

「滝野川のひと」もの三編。

西村賢太著 「廃疾かかえて」 個人的に「滝野川のひと」と呼んでいたキャラクターが秋恵という名前で登場している。 西村さんの作品を読むとあまりに身につまされて家人に対して謂われのない罪悪感を覚えたりして、しかもそれは結構深刻なものなので読もうか…

すごく個人的な話題。

「ゴジラ対ヘドラ」 「ごみつ通信」でごみつさんのレビューを拝読し、すごく懐かしくなったので家人に借りて来てもらった。映画の内容はよく憶えていないけど映画館に観に行ったことは断片的に憶えている。当時僕は群馬県の渋川市に住んでいて小学二年生だっ…

でもね、人生って誰か一人を愛することよりずっと大きいんだと思う。

カズオ・イシグロ著 土屋政雄訳 「夜想曲集: 音楽と夕暮れをめぐる五つの物語」 イシグロの短編を読むのは初めてだったけどものすごくよかった。「降っても晴れても」では大笑いさせられてそれもイシグロの作品では初めてのことだった。 五つの短編すべてに…

読んでいる。

冊数にすると昨年の一年分の本を今年は五月の初めまでに読んだ。なんでそんなに読めたかというと理由は簡単でゲームをしなくなったからだ。昨年はおそらく千時間以上をポケモンに費やした。ゲームの時間をすべて読書に当てれば、一時間に五十ページ読めると…

よい作品の条件。

吉本隆明著 「15歳の寺子屋 ひとり」 15歳の子供たちの質問にいろいろな人が答えて行く「15歳の寺子屋」シリーズのうちの一冊で、吉本さんが選んだ(かどうかはわからないけど)テーマは「ひとり」。ここ何年かの吉本さんの本を読んでいるとかつて吉本さんが…

銀座で展示会のはしご。

今日は家人と子供と一緒に銀座の百貨店催事の展示会をはしご。まずは松屋のバムケロとユリア・ヴォリ展。バムケロは子供が全作持っていてこの前久しぶりに出た新作も買った。隅々まで目の行き届いた挿し絵を眺めるだけでも子供たちにとって楽しい作品になっ…

揺らぐ「私」。

カズオ・イシグロ著 飛田茂雄訳 「浮世の画家」 これまで読んで来たカズオ・イシグロの作品では多かれ少なかれ記憶というもののあり方が問題となっていた。「私」とは記憶に拠る物語なのでそれは自分というもののあり方が問題となっていたと言い換えることが…

人生ゲーム。

たまに家人と子供とボード版の「人生ゲーム」をやる。何年か前に子供の誕生日に買ったものだ。昨日もそれで遊んでいたら僕のコマが「ブログが書籍化で五万ドルもらう」というマスに止まった。そんなのがあるんだね。僕のブログの冴えなさを心得ている家人と…

何かが違う。

村上龍著 「無趣味のすすめ」 今日はアイルトン・セナの命日だ。 村上龍さんはもう読まないとか書いたけど文庫だからいいかと思って買った。終始何かが違うと思いながら読んだ。前半は、こういうことがすでにできている人はこういうことを読む必要が無いだろ…