指栞(ゆびしおり)

前にも書いたかも知れないけど。

2010-04-01から1ヶ月間の記事一覧

日本近代文学の始まりの話はおもしろい。

前にも書いたけど若い頃柄谷行人さんの「日本近代文学の起源」が好きで何度か読み返した。制度とか隠蔽とか内面とか告白とかいった近代的な装置に対してそれまで何も知識が無く、近代というものが持つ特殊な構造にこの本で初めて触れた気がしたからだ。でも…

「ヘヴン」についてまた。

もう少しで読み終わるというところで「1Q84 Book 3」が出てしまって中断していたのを今日読み終えた。それで最後の「ヘヴン」にまつわる永井均さんとの対談が一番印象に残ることになった。 コジマの変質についてはほぼ思った通りだったし、「僕」の立場とラ…

うふうふガール。

わたしほら、今度うふうふガールになったじゃない、と家人が言うので、いったい何になったものやらと思いながら、うふうふガールって何、とふかえりみたいに疑問符抜きで尋ねると、それは「スクールガード」の聞き間違いだった。ただうふうふガールというこ…

違和感。

読み終えた。うーんと、余韻はBook2の方が深かった気がする。もっと違う展開を予想していたので違和感があった。大体そんな感じ?ネタバレしたくないので口をつぐむ。Book4は出ないと思う。

すっごくおもしろかった。

「シンセミア」もおもしろかったけど、この作品もものすごくおもしろかった。もう読まなきゃ損じゃないかと思っちゃうけどそういうのって押しつけのような気もする。よほどのことが無ければ今年のベスト3に入ることは間違いない。ミステリーやファンタジーと…

60年代の夢。

うちの会社に学生運動をしていた人がいる。五十代後半の控えめな人で滅多に自分のことを話したりしないけど、昨夜はたまたま彼ともうひとりと僕とで飲みに行くことになり、いろいろ話を聞いた。 ピンチョンの「ヴァインランド」を読んだとき、60年代の夢につ…