指栞(ゆびしおり)

前にも書いたかも知れないけど。

年明け。

年が明けた。いきなりの二日酔いで反省しきりだ。帰省をせずに東京で年を越すことにしていたのだが、帰省すれば親の手前もあってあまり無茶な飲み方もできないものを、家人しかいないのでそれでもやめた方がいいのではないかと言うのを説き伏せ、思うがままに燗をつけさせ深酒をした。夜中に空腹だったらしく近くのコンビニにひとりで出かけて行っておにぎりを買って来て食べたということだがまるで記憶がない。紅白もどこまで見たのか定かでない。風呂は早いうちに入っておいたのでよかった。
朝起きると二日酔いどころか何のことはない昨夜の酔いの続きで、気分はむしろ悪くなかった。ただ頭がひどくぼんやりして何をするのもかったるいというだけのことだ。食欲はなかったものの雑煮で餅をみっつ食べ近くの寺社まで初詣に出た頃にはすでに昼が近かった。去年の破魔矢を納めお参りをし新しい破魔矢をいただいておみくじを引いた。子供と家人は大吉で自分だけが末吉だった。初詣と聞いて何かすごく楽しいことを想像していたらしい子供がもう帰ると聞いて愚図り出したので、家の近くのファミレスでお昼を食べることにした。迎え酒のことも考えたが、これ以上事態が悪化するのを恐れてやめておいた。町田さんではないけど蕎麦でも手繰ろうとメニューに載っていたせいろを頼んだら、ひどくまずかった。コーラがうまかったのでおかわりをして二杯飲んだ。
家人の勧めでコンビニで「ウコンの力」というドリンク剤を買って帰り飲んでから横になった。タバコを吸うとむかつく感じがあったが、それでもまだ気分はそれほど悪くなかった。経験から言って二日酔いで一番つらいのは、アルコールが完全に抜けきるときの30分から1時間前後の間だ。この時間帯を寝て過ごしてしまおうと考えたわけだ。結局2時から4時過ぎまでを夢ともうつつともつかない感じで過ごし、キリがないので起きてみたらまあまあいい感じだった。食欲はないけど吐き気はしない。土台胃の中に吐くべきものが何もないのだろう。
以上のようにショボい年明けでしたが、今年もどうぞよろしくお願いします。