俺文芸には向いてないかもと思った。もっと好きなものがあったからだ。でもその好きなものにばっかり行くのもやだ。そればっかりやってた頃に自分がどんどん小さく固まって行った経験があるのを今でもまざまざと思い出すからだ。それを本格的にやるなら、バランスを取るために他の何かもそれなりにきちんとやらなければならない。
でも文芸をやめてもいいんだよ、と思ったらすごく気が楽になった。原理的にはすべてのアイデンティフィケーションは誤りなので自己規定ほどあてにならないものはない。僕は文芸で自己規定していた部分が多くあったが、それは原理的に誤りだ。だからそれから解き放たれてよかったような気もする。とりあえず新しい展開がすぐにでもやって来ると思われる。どうなるのか今は自分でもよくわからない。
