指栞(ゆびしおり)

前にも書いたかも知れないけど。

アイスティーが飲みたい。

 何週か続けて日曜日の朝食をとりに池袋のカフェヴェローチェへ行き寒い頃はホットの少し暖かくなってからはアイスの紅茶を注文していた。それで改めてあー紅茶ってほんとにおいしいなと感じた。このブログの長ーい読者の方ならご存じと思うけど僕はもともと紅茶が好きだ。学生の頃行きつけの喫茶店でバイトしてコーヒーと紅茶の淹れ方は基本から教わった。それでよくわかったことがひとつあってそれはお店のコーヒーの味を家庭で再現するのは難しい(か不可能だ)けど紅茶は家庭でもかなりおいしいのが飲めるということだった。それで一時期何種類かの茶葉を試してみたことがあった。そのお店は確かロイヤルコペンハーゲンの茶葉を使ってたと思う。でも当時はそれが市販されてるのに出くわしたことがなくて(スマホどころかケータイすらなかった時代で調べようがなかった。)フォーションとかフォートナムアンドメイソンとかも飲んでみたけど言うほどおいしいとは思わなかった。いちばん気に入ったのはトワイニングスのヴィンテージダージリンという茶葉で結局何缶か続けてそれを買って飲んだ。コアな紅茶好きの友だちが当時いて彼はラプサンスーチョンとか飲んでた。僕の下宿にその茶葉を持って来て淹れてくれたけど申し訳ないけど僕には合わなかったとかいう思い出もある。懐かしいな。二十代前半の頃の話だ。あの頃ってそれなりにつらい思いをしながら生きてたに違いないんだけど思い出になってしまうとどこか甘やかで牧歌的な印象をつくり出す。どうしてだろうね。じゃなかった。紅茶の話だった。荻窪に住んでたからその友だちに誘われてふた駅先の吉祥寺にある多奈加亭にも度々行った。この店には何年か前にも家人と一緒に行ったことがありそれについてはこのブログでも触れてると思う。そのときはピーナツのスプレッドかなんかがおいしくて買って帰って来たんじゃなかったっけ。忙しいので吉祥寺にももう何年も行ってない。会社勤めの頃は得意先があったので二週に一遍くらいは行ってたけどね。じゃなくて紅茶の話。同じ頃ガラス製のポットをアマゾンで買ってトワイニングスのヴィンテージダージリンの茶葉も成城石井だったかなで買って家人と何回か紅茶を淹れて飲んだ。昔通りとてもおいしくてうれしかった記憶がある。でもそんなつい数年前まであったおいしさへのこだわりみたいなものはいつの間にか消え去りそこそこのものでいいから手軽に楽しみたいと思うようになってきた。正直やろうと思えばチェーンの喫茶店よりおいしい紅茶を淹れることはできる。でもそこまでの手間暇はかけたくない。昨日またアイスティーが飲みたくなったのでそれほど好みの味じゃないことはわかっていながら「午後の紅茶」のストレートティーのペットボトルを買いグラスに氷をたくさん入れて飲んだ。でも「午後の紅茶」ってよくも悪くも「午後の紅茶」の味でしかないんだよね。僕が求めるアイスティーとは明らかに輪郭が異なる。それで今日家人が洋服が見たいと言うので(近々また作家仲間さんとお茶する予定らしい。)一緒に池袋に行ったときカルディーで一リットルの紙パック入りセイロンティーを見つけて買った。うちに帰って飲んだらこれがなかなかおいしい。若干甘すぎる気がするけどそれはまあ好みにもよる。香りとほのかな渋みがいい。常備するほどじゃないけどたまにまたアイスティーが飲みたくなったら買いに行こうと思う。
 今日のスイムは千メートルを25分14秒の新記録。五十メートルにつき一秒ずつ縮めることができれば25分を切れる計算だ。少しずつ進んで行く。