指栞(ゆびしおり)

前にも書いたかも知れないけど。

サンタさんを待っている。

一行一行を本当にじっくり読み進めて来た「羊をめぐる冒険」の最後の百ページ余りを今し方読み終えた。何て言うか物語の中にすっぽり取り込まれるような読書で最後のページを読み終えてからは、現実の何やかやになじむまでに時間がかかった。すごくいい小説だった。このままでは今年読んだ一番いい小説ということになりかねない。でもまあそれも仕方ない。今までいったいこの小説のどこをどう読んでいたんだろう?この本を再読し終えたことが今年の僕へのクリスマス・プレゼントだ。誰からのものかは判断が難しい。きっかけをつくって下さったbadさんからとも言えるし、作者からとも言えるし、二十年ちょっと前の自分からとも言えそうな気がする。
先にプレゼントをもらってしまった父親とは別に、子供は今正にサンタさんを待っている。エクシアヴァーチェもおまけしておきましたよ。
そして皆様に、メリー・クリスマス。