指栞(ゆびしおり)

前にも書いたかも知れないけど。

あなたは何をしていたのか?

自分の子供に何らかの形で障害があるとき日々を明るく暮らすことはとても難しい。悲観の底が破れて辺りが真っ赤に染まる瞬間も想像することができる。それは想像でしかないが、でもすごくリアルに想像することができる。場所はトイレで、身障者用のスペースはとても広い。そこで我が子のケータイストラップをきつく絞めた母親を、そこまで追いつめたのは誰か。不在のあなた、あなたはいったい今まで何をしていたのか?