指栞(ゆびしおり)

前にも書いたかも知れないけど。

たぶん、これでおしまいだと思う。

武士道エイティーン (文春文庫) 誉田哲也著 「武士道エイティーン」
ほぼ一年前にセブンティーンを借りて読んで、それからブックオフでハードカバーを探したりしたけど、結局シックスティーンとセブンティーンを貸してくれた人が、どうしても持っていたいからと、出たばかりの文庫を買ったのを貸してもらって読むことになった。 いくつか驚くばかりの伏線の回収がある。これらは前作、前々作の段階からすでに意図されていたものだろうか。そうであるものもあり、そうでないものもあると思う。つまりエイティーンになって初めて作者が着想した伏線もあるような気がする。それを見事な構成と読むか、ちょっと無理があるんじゃないかと読むか、難しいところだと思う。ただこれまでより語り手が増え、物語にふくらみが出た分、ちょっとトリッキーな伏線の回収も比較的無理なく実現できるようになった、そういう部分はあるような気がした。
ナインティーンは無く、このお話はこれでおしまいだと思う。