指栞(ゆびしおり)

前にも書いたかも知れないけど。

その後。

長くかかりそうだと耳鼻科に言われた家人の耳は、結局まだ良くならずに飲み薬と点耳薬を続けている。低い音が聞こえづらいそうでケータイの目覚ましを振動だけにしていると普段はそれで起きられるのに今は起きられない。僕の方が起きてしまう。
それで子供の病院は今週も僕が連れて行った。今週は眼科は無くて、耳鼻科でアレルギーの注射を打ってもらい、皮膚科でウオノメを液体窒素か何かで焼いてもらう。注射は両腕に一ヶ所ずつ打たねばならず、打つと直径五センチくらいに赤く腫れ上がる。僕に着いて来なくていいと言いひとりで処置室に入って行くが、ハンカチを手にしていて痛みで大きな声を出さないようにそれで口を覆うのだそうだ。ウオノメを焼くのも相当痛いらしい。こちらは僕も診察室に入って行き手を握っている。帰り道は歩くのも大変そうだ。かわいそうなので明日は遊戯王のパックと六月分のガンプラを買ってやろうと思っている。ただどんなに痛くとも少なくとも良い方向へは向かっているはずで、その姿には何か励まされるものがある。五十近くなって小学五年生の子供に励まされるというのもとても変なんだけど。