指栞(ゆびしおり)

前にも書いたかも知れないけど。

その後の青春18きっぷ。

喪中なのでご挨拶は控えさせていただきますが、本年も何卒よろしくお願い申し上げます。
正月三が日は元日がニューイヤー駅伝、二日が箱根駅伝の往路、三日には同じく復路が行われる。子供はいろいろなスポーツ観戦が好きだが中でも駅伝はとても好きみたいでそれは家人とも共通している。家人は元々スポーツなどほとんど観ない人だったのだが、結婚してから僕につられて観るようになりやがて僕なんかより熱心に観るようになった。MXテレビソフトバンク・ホークス戦なども随分観ているようだし、ラグビーも観るし錦織選手が出ていても出ていなくてもテニスなんかも観る。僕もまあ観るけどそこまで熱心には観ていないような気がする。あくまで暇つぶしの域を出ないし観なくても一向に構わない。それに比べると子供と家人は熱中の度が数ランク上だ。ふたりで話していると着いて行けない。でもそういうのはとてもいいことだと思っている。何に対してもそうだけど興味が無いよりあった方がいい。だからふたりの特に子供の熱中ぶりを僕としては好意的に見ている。
去年は受験生だったので諦めたけど一昨年子供は大手町まで箱根駅伝の往路スタートと復路ゴールを見に行った。今年の元日はニューイヤー駅伝を見に群馬県へ、箱根駅伝を見るために二日、三日と小田原まで行った。いずれも青春18きっぷの残りが役に立った訳だ。元日は4時頃だったか起きて前橋の群馬県庁まで行き、その後中継所を見るために伊勢崎とか太田とかを回ったと言う。食事をする暇が無かったので飲まず食わずで帰って来たのが午後6時過ぎだった。二日は大手町でのスタートを見た後いくつかの中継所を回って小田原まで行った。小田原からの帰りの電車は混んでいてまったく座れなかったそうで、かなり消耗した様子でやはり午後6時頃帰って来た。翌三日、つまり今日だけど早起きして小田原へ戻り同じようにいくつかの中継所を経由して大手町まで戻って来たそうだ。大手町からうちはそれほど遠くないので午後の早い時間帯に帰って来た。いやあ我が子ながらすごい行動力だと思う。自分にとって必要ならもしかしたらいつか世界の果てまで行ってしまうかも知れない。僕の人生のかなりの部分に影響を与えている不安や気後れみたいなものとまったく無縁なように見える。だとしたらそれは割と幸せな人生と言っていい気がする。箱根の坂は走って登るにはとても険しいそうで選手に改めて畏敬の念を抱いたと言う。現場に行って現場でしかわからない発見をして来るというのもすごくいいと思う。そういう子に育ってくれて個人的にはとてもうれしい。