- 作者: 高橋源一郎
- 出版社/メーカー: 集英社インターナショナル
- 発売日: 2018/06/07
- メディア: 新書
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よくいわれることだが、年をとってくると時間がたつのが速く感じられるようになる。もちろん、気のせいなんだけど、ほんとに、最近、時間がたつのが超速いです。(後略)
172ページにこうあるんだけどこれは気のせいではないと個人的には思っている。たとえば十歳の人にとって一年は人生の十分の一だけど、六十歳の人にとって一年は人生の六十分の一だ。自分の人生の十分の一の時間と、六十分の一の時間だったら、前者より後者の方が短く感じられて当然ではないか。一年が短く感じられれば一ヶ月も、一週間も、一日も、一時間も短く感じられる道理だ。実感に即して言ってもたとえば子供の頃の一時間と今の一時間が同じ長さだとは到底信じられないし、それが「気のせい」で解決できるようなあいまいな差異だとも思えない。
この前の「民主主義って何だ?」の中で「僕も九条は変えたほうがいいと思ってる。」と発言されたのを読んで心の底からたまげた。まだはっきりした形をとってはいないかも知れないけど高橋さんに対する違和感のようなものが生まれようとしてるのかも知れない。