指栞(ゆびしおり)

前にも書いたかも知れないけど。

きんいろのコイキング。

ポケットモンスターダイヤモンド・パール公式ワールド大百科 ポケットモンスター ダイヤモンド・パール 公式全国大図鑑
去年の九月からずっとプレイしていたのはポケモンの「ハートゴールド」というバージョンで、これは「ソウルシルバー」と対をなしている。内容はほとんど同じで出て来るポケモンの種類がほんの少しだけ違う。また二本揃うことによって手に入るポケモンもある。レックウザというのがそれで、そのことは前にも触れた。子供が「ソウルシルバー」をやっているのでふたりとも手に入れることができた。
でもどんなにがんばっても「ハートゴールド」で手に入るポケモンの種類には限界がある。五百種類の内四百弱でそれ以上は増えなくなった。ソフトの中に出て来ないのでつかまえようが無い。
それで、「ハートゴールド」と「ソウルシルバー」の前の前の世代に当たる、「ダイヤモンド」、「パール」から後者を買うことにした。「ダイヤモンド」はすでに子供が持っているからだ。最寄りのブックオフで千五百円だった。その「パール」もすでにプレイ時間が八十時間になろうとしている。とりあえず物語は最後までクリアして、ゆっくりじっくりポケモンを集め始めた段階だ。
この時期になると攻略本の手助けが必須になる。ポケモンが出現する条件、たとえば時間帯とか場所とか場合によっては必要なアイテムまでが事細かに書かれているからだ。昨日はヒンバスを釣りにテンガンざんのB1の地底湖に行った。ヒンバスはその地底湖の四十余りあるポイントのうち、特定のポイントでしか釣れない。しかもそのポイントの出現がランダムらしいということで、とりあえずすべてのポイントで五回ずつ釣りをした。それで全部で一時間以上かけ二百回を越える釣りをしたのに出て来ない。釣り竿が三種類あるので竿を替えてもう一度同じことを繰り返したが、徒労に終わった。コイキングばかり百匹くらい釣っては逃がした。こう言ってはなんだけどせっかくあたりがあったのに、糸を引き上げてコイキングの間抜け面が出て来るとなんて言うかこう無性に腹が立つ。ただし色ちがいの金色のコイキングが一匹だけ出て来て、それはレアなので大事にゲットした。コイキング自体は益体も無いもしかすると全ポケモンの中でいちばん弱い種かも知れないけど、育てればギャラドスというすごく存在感のあるポケモンに進化する。
床に放り投げられた子供の攻略本を、腹立たしく本棚に戻していたのはわずか半年あまり前のことなのに、今はその同じ攻略本と首っ引きでゲームに取り組んでいる。それに思い当たるとすごく不思議な気持ちになる。今日もこれからテンガンざんの地底湖に向かう。