指栞(ゆびしおり)

前にも書いたかも知れないけど。

祭りの真っ最中。

NECK (講談社文庫)
という訳で版元のキャンペーンに乗せられ過ぎな感じは若干ありつつも真夏のMAIJO祭は静かに盛り上がっていて「NECK」を読み終えた。こうなりゃ祭にラインナップされている作品は全部読もうかという勢いで、でも雑誌は基本的に読まないのでどうしようかと思っていたら図書館という手があるじゃん。群像8月号に掲載された「ドナドナ不要論」と9月号に掲載される「ほにゃららサラダ」もこれでフォローできるかも。
それで「NECK」だけど、おそらく全部が「NECK」というタイトルの、小説が一遍と舞城さんの挿し絵や絵コンテ風のものが添えられたシナリオが三編収められている。小説がいちばん初めにあって「a story」と題され、残りのシナリオは順に「the original」、「the second」、「the third」となっている。全部で577ページだけど、例によって文体にはスピード感があるし、シナリオは読みつけてないので初めはちょっと戸惑ったものの、慣れると地の文が無くて会話だけなのがむしろ読みやすく、すごく楽に読めてしまった。もうひとつ言えばシナリオはやはり小説よりも開いていると言うか、物語の入り組み方に一定の制限がかかっていて、その分味わいの深さと言うかコクと言うかがちょっと薄い感じもするけど、わかりやすいと言えば大変わかりやすい。
すべてが「NECK」なだけあってそこには共通するイメージがあるんだけど、すでにネタばれに近いのでここまで。ところで昨日の「エロマンガ島の三人」に関する記事を読み直して全然感想になってないし、おもしろそうにも思えないんだけど、と我ながら思ったんだけど、いろいろ書くとほんとネタばれしちゃうんすよ。おもしろかったんだけど、マジで。「NECK」についても今は同じ感じになっちゃう。
明日から「メイスン&ディクスン」に取りかかる。