2011-01-13 もうひとつ底にある悲しみ。 本 「太陽の塔」では虚勢みたいなもののうしろに常に哀しみがつきまとっていてそれが時に笑いを誘うけど、実はもうひとつ底に本当の悲しみがあってそれが作品に深みを与えている。「美女と竹林」にはでもその悲しみが無かった。私小説としか思えないのにそうでない太宰治のいくつかの作品のような、そんな作品が目指されているように思われる。でも、僕は森見さんの描く悲しみがとても好きだ。