指栞(ゆびしおり)

前にも書いたかも知れないけど。

愛着。

体験学習の開始から数えるともう三週間近く生徒に勉強を教えていることになる。それで日に日に愛着が湧いて来る道具がひとつあってそれはホワイトボードだ。盤面は縦が1メートル弱、横が1メートル20センチくらいで、そこに足がついているので全体の高さとしては1メートル80センチ弱といったところだ。1万円ちょっとで買ったスティール製のもので買う前に調べたところではスティール製のホワイトボードというのは一般的にあまり評判が良くない。字がきれいに消えないというのがその理由でその点ではホーロー製のものの方がはるかに優れているらしい。でもホーローだと結構値が張るしスティール製でも濡れ雑巾で拭けばきれいに消せるとも書いてあったのでとりあえずそちらを購入することにした。
それで字が消えにくいかと言えばまだ新しいのでそれほど気にならないが、消えにくいと言えば確かに消えにくくて専用のフェルトのような素材で消してもうっすら痕跡が残ってしまう。濡れ雑巾で拭いた後は乾かすためにタオルとかティッシュとかで二度拭きしなければならないので、毎日教室を閉める直前に一度だけ濡れ雑巾で拭いてから帰るようにしている。翌日にはすっかり乾いている。
そんな風に割と大切に使っているんだけど表面は傷つきやすいみたいで一度傷がつくとそこに専用マーカーのインクが入り込んでしまい濡れ雑巾で拭いても黒く細い筋が消えない。でもどうもこの傷の感じが愛着につながってるみたいだ。自分専用の使い慣れた道具に愛着が湧くのと同じことかも知れない。
ホワイトボードなど本当に必要なのかと家人に言われたけど僕は絶対に必要だと判断して買った。実際、このせいで生徒たちの理解が進む場面はとても多い。驚いたのは専用マーカーの寿命が短いことで、日に多くて四時間弱しか使わないのに二週間保つか保たないかだ。専用でなく百均とかで売ってるホワイトボード向けのマーカーを使うと、ますます字が消えなくなるらしい。