指栞(ゆびしおり)

前にも書いたかも知れないけど。

午前中。

朝食をとってからお店が開く午前10時になるのを待ってゆるゆる駅前まで歩く。リラックマのマグがもらえるのでシールを集めている家人がローソンに寄っている間に銀行二軒のATMで通帳に記帳。会社員の頃は銀行でお金をおろすときに残高さえわかっていればよかったので記帳なんてしたことがなかったけど、今は授業料を口座に振り込んでくれるお母さんもいるので振込のあった日付で領収証を切るために定期的に記帳している。理由はよくわからないけど午前中銀行で記帳しているときがいちばん個人事業主らしい気分になる。最近初めて塾の夢を見たし無意識も自分を塾の経営者として認めたらしい。やっと名ばかりは無職を脱したのかも知れない。まだ実は伴っていないけれど。待ち合わせ場所に決めた駅前の百均に行き、家人が来るまでの間にホワイトボード用のマーカーを三本かごに入れる。何種類か試した中でそれがいちばん消えがよかったからだ。とても気に入ったので銘柄まで記しておく。三菱鉛筆から出ている「ホワイトボードマーカー uni お知らセンサー」。使い終わりが目で見てわかる機能もついている。すべてのホワイトボードでよく消えるかはわからないけど少なくとも今使ってるスティール製のホワイトボードではすごくよく消えるし割に長持ちする。消えないホワイトボードマーカーでお困りの方は一度試してみる価値ありです。それからハロウィーンのグッズのコーナーを見ているところへ家人がやって来てまだなんか買うのと尋ねるのでいいのがあれば買うと答える。家人は台所用品コーナーへ向かい僕はフェルト製のオーナメントのセットと植木鉢に挿すピックと呼ばれる棒状の飾りをかごに入れた。買い物を済ませるとまたゆるゆる歩いてうちからでは遠いのでたまにしか利用しない方の図書館へ行き家人は借りていた本を返す。新着図書の棚にドストエフスキーの「白痴」に関する評論があったので少しだけ読んでみたけど文体になじめず棚に戻した。図書館を出ると小雨が降っているので用意して来た折りたたみ傘を差してまた十五分ほど歩いてまいばすけっとへ。最近たまに夜完璧にドライな酎ハイをつくってふたりで飲むんだけどそれ用の焼酎と炭酸水とレモンと、それ以外のこまごました食材を買って帰って来る。それで午前中が大体終わる。お昼はオムライスとサラダとコーンスープ。