車谷長吉さんのサイン会に行く。

世界一周恐怖航海記

今日はジュンク堂書店池袋本店で車谷長吉さんのサイン会がある。一昨日家人に頼んで本を買い整理券をもらって来てもらった。会社を少しだけ早く辞して行くつもりでいる。
サイン入りの本というのは憶えている限りで二冊だけ持っていて、一冊は江藤淳さんの「作家は行動する」ともう一冊は渡辺えり子さんの「げげげのげ」だ。二冊ともまだ学生の頃荻窪の教会通りにある古本屋さんで買ったもので、いずれも買ってからサイン入りであることに気づいた。だから正確な意味ではご本人たちのサインであるかどうかはわからない。誰かの落書きかも知れない。別にどちらでも構わない気もするが、江藤さんはすでに鬼籍に入られているので本物だとするとそれなりの感慨がある。
というわけで高校の頃一度だけ駆け出しのアイドル歌手（死語？）にサインをいただきすっかりのぼせ上がり数々の愚行に走ったことがあるのを除けば、自分でサイン会に出かけてサインをいただくということはこれまでなかった。初めてのサイン会が車谷さんというのもよくわからない。近場だったこと、あまり無理せずに行ける日時だったこと、を別にすると、車谷さんの作品が「私小説」と言われていることに理由がある気がする。作品と作者が比較的地続きなものと見なされているのだ。もっとも「赤目四十八瀧心中未遂」のかなりの部分がフィクションだとつい最近読んだばかりなんだけど。