指栞(ゆびしおり)

前にも書いたかも知れないけど。

そんな日もある。

土曜日はもともと塾に来る人数が少ないんだけど病欠の子と用事のある子とが重なって結局ひとりに対して一時間授業するだけになってしまった。疲れが溜まっているのでそれはそれでありがたいんだけどなんか拍子抜け。まあそんな日もあるか。
昼間いきなり塾のドアが開いたので誰か生徒さんが宿題でもしに来たのかと思ったら、まあ冷静に考えれば僕よりは若いと思うけど見知らぬおばさんが立っていて、中はこうなってるのかとひとりごとを言った後、できたばっかりなのかとか矢継ぎ早に尋ねるのでまあちょっと上に上がって話を聞いて行きなさいという意味のことを言ったら、時間がないということで書類だけまとめて自慢のシールを貼ったクリアファイルに入れて持って帰ってもらった。塾の雰囲気については好意的な言葉をこれまでにももらったりしていてそこそこ自信がある上、今はハロウィーンの飾り付けもしてあって一段といい感じなんだけどこういう出会い頭でいちばん大事なのは相手が僕に対して好感を持ったかどうかということでそれについてはまるで判断材料がない。考えても仕方ないことなんだけどね。