この前算数で百点を取った小学生の女子はその後見違えるように自信のある態度を取るようになった。お母さんのしつけがちょっと厳し過ぎるくらいなだけあって元々きちんとした子で塾で借りた本や文房具も使い終わったら元の場所に戻すし（当たり前のようだけど完全に少数派）、玄関で脱いだ靴も爪先を屋外の方に向けて揃えるし友だちの面倒見なども大変良かったんだけど、どこか危ういと言うかもろいと言うかそういう印象が拭えなかった。それが授業中でも普段の会話でも迷ったり悩んだりする時間が大幅に減って声にも張りが出てきたみたいですごくはきはきした印象に変わった。お母さんもわざわざお礼を述べに来て下さり、何しろ今学年初めての百点でうれしかったのとおうちでも態度が目に見えて変わったということで何度も深々と頭を下げられ恐縮した。でもまあとにかくよかった。
それから何日もしない今日またお母さんが夕方来るとその子が言うので何かご用なのかなと尋ねると先生にお話ししたいことがあるってと答える。いや成績のことなら話したばっかりだしなんだろう、前にその子のお姉さんも教えて欲しいみたいなことをおっしゃっていたのでその件ならいいなと思っていたら、果たしてその通りで今週から塾に来ることになった。久々の増員でうれしい。
